「Blue Suede Shoes」エリックを探して kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
Blue Suede Shoes
70年代にリリー・デヴァインと高校のダンス大会で運命的な出会いを果たしたエリック・ビショップ。しかし、彼のパニック障害により不本意ながらリリーの元を去ってしまい、以来30年間音信不通となっていた。二人の間にはサムという娘がいて、彼女を仲介して何とかヨリを戻そうとするのだが、鬱の症状も酷くなったとき、彼の前に憧れのサッカー選手エリック・カントナが現われた。
単純な中年男の再生物語と思いきや、エリックの息子たちがギャングと関わったために狙われてしまうという展開。人を撃った銃を隠し持ってるとして警察の突入だとか、どうなることやらといったシリアス部分もあり、サッカー好き郵便局員たちの日常も伝わってくる。
エルビス・プレスリーの「Blue Suede Shoes」が効果的に使われていることもあり、意外な作戦もさることながら、ラストシーンではニヤリとしてしまう。青の靴が欲しくなった。
劇中、マンチェスター・ユナイテッドでのカントナの気持ちいいゴールシーンがいくつも挿入されているし、「相手を驚かせるには、まず自分を驚かせる」という言葉が印象に残る。社会派作品のみならず、こうしたコメディタッチの映画も作れるとはケン・ローチ侮れない!
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