「この映画が流行ることがパラノーマル」パラノーマル・アクティビティ 凛々シストさんの映画レビュー(感想・評価)
この映画が流行ることがパラノーマル
超低予算で自主制作のフェイクドキュメンタリーということで、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』みたいな怖さとか面白さがあるのかなぁとか思っていたのですが、宣伝効果に思いっきり騙されたってのが正直な感想です。
たった135万円で、撮影地は監督の家、編集は監督のパソコンでここまで作ったっていう意味では凄いのかもしれませんけれども、正直、なんでこんなもんが興行収入95億円も叩き出すねん!って思ったし、映画というより、マスコミ等による宣伝効果と、口コミの凄さの方に驚きました。
これは、個人の感性(感覚)にもよると思いますが、要所で少々ビクって驚ろくというか、突発的にビックリさせられるようなところはありましたけれども、個人的に全く怖くはありませんでした。
映論での規制も特にないように、残酷なスプラッター描写があるわけでもなく、これはホラーなのか?という感じ。(というかフェイクドキュメンタリーとか、モキュメンタリーとか言われるようなジャンルなんでしょうが…)
確かに、撮影に使われたハンディカムを、持たずに据え置きしている状態の時は、当然独特の間が生まれて、その間の中に緊張感が漂ってはいましたが、そのカメラ据え置き状態の時にこそ、何かがおきると分かってて、こっちは構えて観てるもので、何かがおこっても大した驚きはないんですよね。
そして、こういうホラー?には欠かせない主人公カップルの2人なんですけれども、終始イライラさせられました。
確かに一日中カメラを回されてたら、監視されてるみたいでイライラもするでしょうし、得体の知れないものが家の中に居ると思ったら、不安でしょうがないでしょうが、ホントイライラさせられました。
この怪奇現象を暴きたいのか暴きたくないのかどっちやねんと。
めっちゃ怖いホラー映画を想像して観ると、肩透かしを喰らうんじゃないかなと思います。
なので、逆に言うとホラーが苦手な人でも観やすいホラー映画なのかもしれないとも思います。
そしてこれは、膨大な予算が組まれて製作された大作のハリウッド映画などではなく、超低予算の自主制作映画ですので、そういうことを踏まえて観た方がイイと思います。
口コミの凄さと、予告編の上手さに乾杯(若干皮肉)