「愛されていた。」息もできない ⁉︎さんの映画レビュー(感想・評価)
愛されていた。
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ストーリーとしては、きっと似たような作品は、たくさんあるとおもうけど、
主人公サンフンと女子高生ヨニの悲しい心が、ゆっくり溶かされていく様な感じは、今までみたことなかった。
お互いのbackboneは、逃れられない暴力。そんな境遇を憎みながら生きることの辛さ。それを隠す為に暴力をふるうサンフン。それを隠す為に幸せと嘘をつくヨニ。そんな二人が漢江で会うシーンに心がざわついた。これから起こるもっと辛い悲しみが二人を包もうとしていたから…
監督と俳優をこなした、ヤン・イクチュン。この人これが「素」なんじゃないかと思わせる演技と、この役は、きっとこの子以外ありえないヨニ役のキム・コッピ。特にキム・コッピは、「目」が印象的だった。家に帰るとその目は、「絶望」「悲しみ」になるが、サンフンと会うと「慈愛」の目にかわる。さすが、韓国俳優のクオリティーの高さには、いつも感動しきりです。
あと、サンフンとヨニのデート(?)とサンフンの甥っ子と三人での幸せのはずの時間なのに「無音」という演出。この場面で明るい曲なんかが流れてきたら興ざめだったかも。へんに期待をさせないこの趣向にまたまた感動です。もう、だめだ!才能が溢れすぎてますよ。次回作も期待してます。そうそう最後に、
口が悪くて、暴力的なサンフンですがとても人を愛し、愛されていました。やっと気づくことができたのに…
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