「暴力の嵐と純愛・・韓国映画の底力!」息もできない ひきばっちさんの映画レビュー(感想・評価)
暴力の嵐と純愛・・韓国映画の底力!
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とにかくヤン・イクチュン演じる主人公サンフンが殴る、蹴る・・。借金の取立て屋なのだが、口より先に手と足が出る。
こんなサンフンは、幼い頃、父親の暴力で心に深い傷を負っている。
よく、DVされた者は自らもDVするようになる、というような話を(本当かどうか知りませんが)聞くが、この作品のサンフンは心が傷だらけのように見える・・。
そんなサンフンが、自分と同じように家族に問題を抱える勝気な女子高生ヨニと出会う・・。
サンフンのことを怖がりもしないヨニ・・そんな彼女に次第に心を許すようになるサンフン・・。
この二人のまさに“息もできない”ようなプラトニックな距離感がたまらなく愛おしい。手も握らず、キスシーンもない、ラブストーリー・・。
ヤン・イクチュン監督曰く、国家や社会から責任を押し付けられ続けたという韓国の“父親”たち。そういったものの歪みがこの作品に表現されているということを、日本人が感じとることが出来るか(私自身も鑑賞後に監督のインタビューを読んで知りました)・・なかなか難しいかもですね・・。
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