「“9”が持つランプは、地球の新しい灯火のようだ」9 ナイン 9番目の奇妙な人形 マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
“9”が持つランプは、地球の新しい灯火のようだ
つい「サイボーグ009」を思い起こす。キャラクター設定など、似通った部分もあるが、よく独特の世界観を醸し出している。また、2Dでも3Dのような奥行きのある絵作りは奇妙な臨場感がある。
ピクサーやドリーム・ワークスのアニメに比べたらダークだが、決して陰気臭ささはない。それは、人形達が前向きに生きているからだ。
世の中、便利になればなった分だけ、人と人との接点が希薄になる。コミュニケーションがとれている間柄の争いはたかがしれている。科学力を人のために役立てるには、人として大事なものを見失ってはならない。それは“思いやりと勇気”であり、人形達に込められたメッセージでもある。“9”が持つランプは、地球の新しい灯火のようだ。
80分という長さは、短いようだが、すっきりまとまった感があり、新人監督としては上出来だ。これが2時間を持て余さないようだったら、スピルバーグも真っ青だろう。
初めから最後まで、グリーン(緑色)が印象的な作品だ。
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