秘密結社　鷹の爪 THE MOVIE 3 http://鷹の爪.jpは永遠に : インタビュー

監督・脚本・声優などをほぼひとりでこなすクリエイター、FROGMANによる人気Flashアニメの劇場版第3弾「秘密結社　鷹の爪　THE MOVIE 3／http://鷹の爪.jpは永遠に」が、2010年1月16日より公開される。毎度おなじみの鷹の爪団のメンバーに加え、今回は歌手を志す不思議系少女のジュリエットが登場。「鷹の爪」の人気キャラ、レオナルド博士の過去を知る人物として、物語の重要キャラクターとなる。今回はそんなジュリエット役で声優に初挑戦した、人気グラビアアイドルで女優の川村ゆきえにインタビューを行った。（取材・文：編集部）

川村ゆきえ　インタビュー
「私も“隠れ鷹の爪団員”になったような気持ちです」

――出演が決まったときの心境は？

「子どものころに声優になりたいと思っていたことがありましたし、『鷹の爪』は本当に面白いので、参加できると決まってとてもうれしかったです。『鷹の爪』は、普通のアニメに出てくるようなキャラクターがひとりもいないのが面白い。シュールなギャグや絵のタッチもそうです。ただ、それだけ世界観がきっちり出来上がっているので、そこに私がどのように加われるのかなという不安はありましたけど、私のキャラクターもぶっとんでいたので（笑）、なんとなく大丈夫かなと思いました」

――「鷹の爪」やFROGMANさんの作品はもともと知っていましたか？

「いえ、実はお話をいただくまでは知らなくて。それで『鷹の爪』の過去作を見たら一気にハマってしまいました。携帯ストラップや待受けを『鷹の爪』にしたら、周りの人たちがすごい食いついてくるんですよ（笑）。ファンが多いとは聞いていましたが、特にこの業界の人はみんな知っていてビックリです。私も一緒に“隠れ鷹の爪団員”になったような気持ちですね（笑）。別の映画の撮影現場でも、共演者の方が私のストラップを見て、『鷹の爪』について熱く語り出したり（笑）。そんな人気作品の声優をやらせていただいて恐縮です」

――この作品は表情が動かないなど普通のアニメとは異なりますが、声優初挑戦で、そのあたりに難しさを感じましたか？

「『鷹の爪』は先に声を録ってから画を作っていくので、キャラクターの口に合わせる作業がなく、その部分はすごく楽でした。ひとりでマイクに向かうということに最初は少し戸惑いましたが、FROGMANさんが付き添って横で全部のキャラクターの声を出してくれたので、本当に3人くらい並んでやっている気分で出来ました。FROGMANさんがそういう空間作りをしてくれたからこそ、出来たと思ってます」

――FROGMANさんはひとりで何役もこなしていますが、横で見ていてどう思いました？

「いや、本当すごいんですよ。この中に何人入ってるんだろうって（笑）。FROGMANさんが隣で演じていてくれたからこそ、私もジュリエットという不思議キャラのテンションを保てたと思います。FROGMANさんは本当に優しくて、まろやかな感じなんです。一緒にいる空間に、おだやかな時間が流れるというか。私ものんびり系なので、緊張することもなく出来てよかったなと思います」

――ジュリエットは歌手になる夢をもっていますが、川村さんは？　グラビア、女優、声優といろいろ挑戦していますが。

「私自身の将来の夢は、仕事を辞めないで“幸せな家庭を築きたい”ということなんですけど、まずは旦那さんになれる人を探さなきゃですよね（笑）」

――09年は「ひとりかくれんぼ」「吸血少女対少女フランケン」「華鬼」と出演作が公開されて、女優業が目立ちましたね。

「今年やらせていただいたお仕事で学んだことを、より多くの人に見てもらえる場所で発揮できたらなと思います。ドラマやCMもそうですが、特に映画は、お客さんが見に行こうと思わなければ見られないもの。だから、作品を見に行こうと思っていただけるような演技者になれればと思います。そのぶん雑誌（グラビア）の仕事が少し減ってしまったので、均等にやっていければいいなと思います」

――今回はレオナルド博士とジュリエットの恋が描かれます。博士はなんでも計算づくな頭の切れる男ですが、そういう男性はどう思いますか？

「この映画のレオナルド博士は、男らしくて素敵ですけど、それは博士があの外見だからで（笑）、もし、実際にあんなに計算高い男性がいたら、私はちょっと苦手かな。私は鈍感だからジュリエットのようにビックリすることが多すぎて、頭の中がグチャグチャになっちゃうので、ひとつひとつ優しく教えてくれるような人のほうが好きですね。『鷹の爪』に出てくるキャラクターの中では、誰も当てはまりませんね（笑）」