「舞台のほうが面白いかも…」きみがぼくを見つけた日 めぐ吉さんの映画レビュー(感想・評価)
舞台のほうが面白いかも…
とってもロマンチックなお話です。
脚本が「ゴースト/ニューヨークの幻」の
ブルース・ジョエル・ルービンということで、
“異次元の恋愛もの”として、うまくできてると思います。
異次元…といっても、今回は幽霊ではなく、
原題にもあるとおりタイムトラベラー。
子供の頃の悲劇的な交通事故をきっかけに、
どうゆうわけかタイムトラベルができるようになった男が主人公です。
「タイムトラベル、楽しそうだし便利じゃん♪」と思ってしまいますが、
彼の場合は、いつ、どこへタイムトラベルするか、
自分では完全にはコントロールできない…
しかも、時空を移動するのは“自分”だけなので、着いた先ではいつも真っ裸!!
人がごった返している往来のど真ん中に全裸で落ちる、
という事態もアリなわけです。
かなりサイアク…
でも、中年になった彼が、遡って何度も出会っていた少女と、
まだ青年の彼が出会い、
すべての事情を理解者している彼女と結婚します
(だからタイトルが TIME TRAVELER'S WIFE)。
子供の頃から何度も出会い、恋焦がれていた憧れの人と結婚できて、
彼女も最初は幸せなのですが、
だんだん、“タイムトラベラーの妻”の辛さが身に沁みてきます。
なにしろ、いつ消えるかわからない上に、
いつ帰ってくるかもわからないのですから…
そんなふうに消えている間に、
タイムトラベルしてきた若い頃の彼と“浮気”(??)したり、
彼のほうも、小さな少女の彼女から「あなたの奥さんは幸せね」と
本人に嫉妬されたり。
そんな、タイムトラベラーならではのねじくれ小技も満載です。
ラストも…まあ、そうですね。
が、話がうまくできていて、映像だから各場面がリアルな分、
ちょっと嘘っぽく見えてしまうような、、、
むしろ、舞台でやったほうが
話のエッセンスであるファンタジックな雰囲気が伝わって面白いかも…
と思ってしまいました。