鉄男 THE BULLET MANのレビュー・感想・評価
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魂をゆさぶる
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前作前前作の経験を踏まえ、さらに娯楽精神に徹した意欲作。
わたしは深読み派なのですが、ともかく映像のスタイルが確立されていて、美学が画面のすみずみまで行き届いています。音楽も中毒性があり、ライブ感があります。アメリカ人を主演に持って来たことが、期せずして日本人とアメリカ人の関係を描くこととなりました。
家族を愛する平凡なアメリカ人の中にある破壊衝動を押さえ込まなければ、世界は壊滅する。
まさに世界状況の暗喩となりました。
また、世界破壊シーンの美しさは特筆に値します。よじれねじれるように細かな薄片が飛び真っ白い光が世界を浸食する、実に詩的なイメージでした。
塚本さんは映像作家として非常にオシャレに進化しました。
インディペンデント映画として最高の内容であることはもちろん、商業映画のなかでも独特の光を放つ名作と思いました。また、造形デザインも非常に素晴らしいものでした。
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