「力作なんだけど」誰がため chocolateさんの映画レビュー(感想・評価)
力作なんだけど
ナチス・ドイツの占領下でのレジスタンスは、よく映画になる題材。だけれど、デンマークでの活動は初。フラメンと相棒のシトロンという名前さえ知らなかった。2人がゲシュタポやナチスの協力者を次々と暗殺していくところは、まるでコミックを映画化しているよう。いとも簡単に成功させていく。それが中盤からは、コミックとは1歩も2歩も距離をおき人が描かれていく。欲とか、愛憎とか、不信とか。そして、それに比例してスピーディーさが欠けていく。それは止む得ないことなんだろう。現実はコミックのように単純ではないから。
力作だし、主人公のルックスは魅力的だし、オランダのレジスタンス活動についても興味深かった。けれど、個人的にはレジスタンスの映画を何本もみているので、中盤からの展開に新しさが感じられなかった。実話だから新しさウンヌンをいってはいけないだろう。そうだろうが既視感を覚えた。
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