劇場公開日 2010年1月9日

「【”恋は運命次第・・。”恋愛観の違う男女の500日間の恋する姿やすれ違う姿を描いたお洒落な作品。様々な見方を許容する懐深いが、ロマンティストな男にとってはほろ苦い作品でもある。】」(500)日のサマー NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”恋は運命次第・・。”恋愛観の違う男女の500日間の恋する姿やすれ違う姿を描いたお洒落な作品。様々な見方を許容する懐深いが、ロマンティストな男にとってはほろ苦い作品でもある。】

2022年12月11日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、VOD

悲しい

知的

幸せ

ー 今作では、バンドで言えば、ザ・スミスや、ベル&セバスチャン、そして、トム(ジョセフ・ゴードン=ベレット)が着ているTシャツにプリントされているのは、ジョイ・ディヴィジョンのアルバム”アンノウン・プレジャーズ”のジャケット・・。
  二人がデートするのはIKEA。
  そして、”誰かの所有物になるのは、サイアク”と言ってトムを落ち込ませたろしたサマー(ゾーイ・デシャネル)の運命の人になったのは、サマーがデリで「ドリアン・グレイの肖像」を読んでいた時に出会った男である。意味深だなあ・・。-

◆感想

・今作は、様々な見方を許容する作品だと思う。僕も、以前観た際には”お洒落な映画だけれど、サマーみたいな女性は、嫌だなあ”と何となく思ったが、久方ぶりに鑑賞すると、サマーは自分の気持ちに素直過ぎる言動をとる女性ではないのかな・・、と思ってしまったよ。

・何故なら、”真剣に誰かと付き合う気はない”と言いながら”卒業”をトムと一緒に観ていて、号泣しているし、可なりの気分屋だし・・。

・それにしても、今作の作りは凝っている。500日を行ったり来たりする構成や、”トムの願いと現実”を2画面で見せる手法など・・。

・又、悩める兄に的確な恋愛アドバイスをする大人びた小学生のレイチェルを演じるクロエ・グレース・モレッツも、良い。
 ”彼女の思い出を良いモノばかりにしちゃ駄目よ!”なんて、小学生が言うかなあ。クロエ・グレース・モレッツ、小さい頃から魅力的な女優である。

<一目ぼれしたサマーにある意味、振り回されるトムの姿は、ロマンチックな恋物語が好きな男としてはナカナカシビアだが、”ゾーイ・デシャネルだったら、仕方がないよね‥、”と初鑑賞から10年経ってから見ると思ってしまった作品。
 トムの次の恋の一日目が始まるラストも、センス良き作品である。>

NOBU