「一足お先に矢崎仁司監督の世界は満開」スイートリトルライズ septakaさんの映画レビュー(感想・評価)
一足お先に矢崎仁司監督の世界は満開
大好きな作品
『ストロベリーショートケイクス』と同タッグ。
監督:矢崎仁司さん、脚本:狗飼恭子さん。
昨年、製作を知ったときから、
公開されるのを楽しみにしていました。
だって、初めて予告編を観たとき、
それだけで、鳥肌をたてていたくらいですから。
☆彡 ☆彡
江崎監督の
空気感が好きなんですよねぇ
ストーリーを重視しすぎると
NGの人、出てくるかもしれないなぁ
〈 記憶するだけじゃ駄目なのかもしれない。
思い出すことのほうが大切なのかも。
一緒に思い出すことのほうが 〉
作品全体に流れる
ゆったりとした空気が好きなんです。
それは、
テディベアであったり、
砂時計で時間をはかり、
サイフォンで入れるコーヒーだったり、
毎日の日常の決まりきった、ごくごく
自然な風景を、淡々と映し出していくのが
「あぁ~、なんか、いいなぁ~」と癒されるんです。
時計の針の音であったり、
窓から見る月であったり、
つい多忙な生活をしていると
知らず知らずのうちに見逃していることの数々。
そんな姿が
第三者には幸せそうな夫婦にうつる。
でも実は・・・。
みたいな流れで話しは始まっていきます。
◇ ◇
テディベアの置き方
テディベアの結び方
窓
墓
海
踏み切り
そのひとつひとつが
セリフには表れない
情景をセリフ以上に多弁に説明してくれる。
セリフを話すスピード。
大森、中谷夫婦はゆったり。
それぞれの浮気相手は、二人よりも早く口数も多い。
お互いにないものを求め合う。
それは“貪欲”だからなのだろうか。
◇ ◇
池脇千鶴さんは、
今作のために、ふっくらされたそうです。
「こんなに太ってたっけ?」と驚いちゃいました。
観ていて嬉しかったのは、
出演しているのを知らなかった
好きな女優さんが脇役で出ていたこと。
黒川芽以さん
大島優子さん
安藤サクラさん
みんなシーンは少ないですが、いい味だしていました。
黒川さん〈 結婚に興味はない 〉
大島さん〈 お兄ちゃんには、なんて言う? 〉
安藤さん〈 中谷さんとの踏み切りでのやりとり 〉
それぞれ、印象に残ったシーン。
個人的には、大島さんのセリフが出る
中谷さんとの、自宅マンション玄関傍での
やりとりが好きだなぁ。お互いの表情に、お互いの
感情がストレートに出ていて。あれは、大島さんの
役柄の設定がああだったからこそ、際立ったのだと思っています
(ネタバレ防止のため伏せておきます)。
☆彡 ☆彡
ザクッといってしまえば、
夫婦の浮気モノですから、
なにがおもろいのかさっぱりわからず
怒りの感情すら生まれてしまう人もいそうな気がします。
実際、私の観たときも、
女性の方が2名、途中退席されました。
ストーリーよりも
矢崎監督が世に送り出す
世界観・空気感を味わう。
そんな作品だと思います(笑顔)
コメントありがとうございます^^
わたしもsaiyumiさんと全く同感です。
また大島優子さんって、こういう演技が上手いんですよね。
息長く活躍できる”女優さん”だと思っているだけに、
早くAKB48を卒業してもらいたいところです^^;
私も大島優子さんの玄関でのセリフに・・・
感動というか、共感というか、心に響きました。
なんて表現したらいいかわからないですけど・・・
とにかくゾクッとしました^^
ある意味で真実を見た気がします