「バカ正直な天才。」ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
バカ正直な天才。
このドラマ版も、私は観ていなかった^^;
友人に「けっこう面白いよ?」と言われたりはしたが、
~ゲームとつく題名に、あまり興味が湧かなかった。
予告や宣伝で何度も観ているうえ、ご丁寧に、これが
どういうゲームなのかを冒頭できちんと説明してくれる。
主人公の直が、いかにバカ正直かということも…(爆)
しかし今時「バカ正直」なんていう形容を使うこと自体、
古めかしくていい感じだった。えらく親切なだけなのに。
他人を疑うことを知らない人が、私の周りにもまだいる。
それを単に世間知らず。と決めつけて良いか悪いかは
分からないが、おそらくこういうゲームではそういう子が
勝つんだろうとは推測できる。じゃないとつまらないし…。
常に他人の裏を読んでしまう自分のような人間にとって
「素直に信じる」ことができるのはたいへんうらやましい。
馬鹿にされようが騙されようが恨みを買うことはないし。
さて、今回のゲームは…という説明に、難しい問題だと
イヤだなーなんて、まず反射的に思ってしまった^^;
映画そのものが理解できなかったらどうしよう…(爆)と。
なるほど、問題自体は簡単だったが、幾通りかのテクを
使っていかに相手の裏をかくか、がポイントになるのか。
まず直のいう通りになど、ならないんだろうな^^;
そんなこんなで「へぇ~」とか「ほ~ぅ」とその後は謎解きに
感心してばかりで、時間が経つのがあっという間だった。
キャストたちは皆さん堂に入っていて巧い役者ばかり。
ふざけていても真剣な顔でもなかなか本性を見抜けない。
それを一つずつ解いていく松田翔太の演技が大ハマリで、
彼はいったい何者なのかと思ったが、一応天才詐欺師?
しかしこのゲームを潰すためという目的は直と同じだった。
命を食い物にするゲーム映画を最近も観た気がするが^^;
どこぞやの富豪連中がそれを楽しむのを見てゾッとした。
まぁこんなゲームを考えるのは普通の人間の業じゃない
だろうけど、何かそういう危機感を感じる遊びじゃないと
興奮できないところが、いまの世代感性なんだろうか。
ゲームの中にメッセージ性を盛り込んだ作りは面白いが、
ベタでアホくさい主人公にそれを語らせて(ごめんね直)
信じる気持ちを大切にしよう!と呼びかける物語が切ない。
(ラストのおまけにホッとした人が多かったのが救いか…)