「完全にドラマファン向け」ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ かみぃさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0完全にドラマファン向け

2010年3月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

自ブログより抜粋で。
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 映画は導入部からアップテンポで、手際よく「エデンの園ゲーム」になだれ込む。
 「こいつらなんでこんなことやってんの?」というところを妥協すれば、純粋に騙し合いゲームを楽しむ映画として一見さんでもついて行けるだろう。

 しかしそのゲーム自体の演出が、見た目こそ派手に仕立てられているが、いまひとつ盛り上がらない。
 心理戦というより理屈をこねるタイプの騙し合いなのだが、その前提のわりにはルールの枠を越えた裏技を駆使しまくるので、してやられた感より、「そんなのありかよ」っていう置いてけぼり感の方が先に立つ。
 演出的に、「観客を欺く」というより「観客に知らせない」ことで騙した気になっているのが、ことをつまらなくしている原因と思うのですよ。

 また、これを言ってしまうと作品としての『ライアーゲーム』の根本を否定することなってしまうのだが、ことあるごとにプレイヤーたちが敵味方と手のひらを返すのも、ちょっと薄っぺらく感じる。
 ひと癖もふた癖もあるプレイヤーたちを演じる役者陣の演技が大げさなのも、あえてそういう演出をしているのだと理解しつつも、総じて「台本のあるクイズ・バラエティ番組」を観ているような錯覚に陥るのだ。

かみぃ