「逃げて、逃げて、生きろ!」ゴールデンスランバー(2010) kazzさんの映画レビュー(感想・評価)
逃げて、逃げて、生きろ!
WOWOWの伊坂幸太郎原作映画の特集にて。
突拍子もない陰謀に巻き込まれて逃げる主人公の青柳(堺雅人)。
その陰謀の真相はいったい何か…というミステリーはすぐにどこかに行ってしまい、青柳が次々と襲いかかる危機また危機をいかにして切り抜けるか、それをどのような人がどのようにほう助するのかを楽しむ逃亡人情劇。
元恋人(竹内結子)も、学生時代のサークルの後輩(劇団ひとり)も、その恋人(ソニン)も、以前暴漢から救ったアイドル(貫地谷しほり)も、勤務先宅配会社の先輩(渋川晴彦)も、学生時代のバイト先花火工場の社長(ベンガル)も、みんな青柳を信じていて全く疑わない。
一件落着後のシークェンスで、青柳からのメッセージを瞬時に理解してしまうほどに、彼らは以心伝心なのだ。
連続通り魔(濱田岳)と妙な老人(柄本明)が青柳を助ける。
追手の殺し屋?(永島敏行)を含めたこの3人が極めて特異なキャラクターで、彼らが何者なのかよく分からない。
伊坂幸太郎原作らしいところか。
警察庁の指揮官を演じた香川照之の悪役ぶりが良い。
伊東四朗、でんでんの二人が短いシーンで笑わせてくれる。
全体的に大味な印象だが、クライマックスの花火はダイナミックで感動的。
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