「内容が乏しすぎる」エンジェル ウォーズ マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
内容が乏しすぎる
何が起こるかわからないヴァーチャルの世界で5人の少女が繰り広げる戦いは、それなりにゲーム感覚で楽しめる。
シャラマンの「エアベンダー」にも出てきたような寺院風のセットや、甲冑を身につけたモンスターに日本刀で対抗するなど全体に日本的なテイストが多く、さしずめ日本漫画を手本にしたコスプレ・アクションの実写版といったところか。
本当の主役は誰なのか? 自分はなんのための存在か? といった主題がチラツキはするが、もっぱら映画はベイビードールの空想世界を見せることに専念する。
終わってみれば、オープニングで舞台の幕が開いたことを思い出し、ベイビードールの存在そのものが架空の世界というオチに繋がる。
ワイズマン役のスコット・グレンが、ついつい浮き足立ちそうになる虚構の世界を渋く抑える。ベラ・ゴルスキーの落ち着いた色気と、オスカー・アイザックのあぶない非情さも画面を引き締めた。
ただ、内容が乏しすぎる。同じような展開の繰り返しで、いささか飽きる。
毎度ながら、原題より邦題の方がいい。
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