「息を吐くように嘘をつく」インフォーマント! 小二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
息を吐くように嘘をつく
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ソダーバーグ監督の作品は、面白いなあと思ったり苦手だったり個人的にはいろいろなのだが
この映画を観た時は素直に面白い!!!と思った。
ひたすら男が嘘をつきまくる話で…。(嘘つきっていうより寧ろ精神的な病いを患っていた)
どんどん膨らむ嘘の図々しさ、ここまでくると騙されちゃった方も悪いよねえ…とすら思えてくる。
人間、真面目な顔で嘘をつかれると、どうしても騙されちゃう訳である。なかなか仮面は見破れない。
この映画自体だって、内部告発系の社会派ドラマの仮面を被っていて、観客をちょっと騙そうとしていた。
(ソダーバーグ監督って社会派の仮面を多用しすぎるなあとも思う。)
この映画、社会派企業コメディとして観たらつまらないかもしれないけど、
何で人は騙されるのか?というシンプルな視点で観たら結構面白かった。
騙されるのは、自分を過信してるから? それとも他人への同情で?
そもそも人は自分に都合の良い話を求めているから、騙されやすいってこと?
何はともあれ嘘をガップリと描いたソダーバーグは面白いと思った。
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あと本作では、マット・デーモンがとても活き活きと嘘つき男を演じていて楽しかった。
以前、マットが「リプリー」で嘘つきな主役を演じた時は、あまりの精彩の欠きっぷりにドンヨリとしたが、本作はとても良かった。このふてぶてしさで「リプリー」をやれば良かったのにと心底思った。
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