プリンセスと魔法のキスのレビュー・感想・評価
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前情報なしであまり期待してなかったが
前から、名前だけは知ってた。でも本国アメリカではかなり人気があるらしいのに、ジャスミンみたいにディズニープリンセスに追加されてるわけでもないし、結局日本じゃ話題にならなかったし、どうなんだろう‥と思いつつ鑑賞しないまま月日が流れ…ようやく本日鑑賞に至る。
日本は黒人に関してあまり知識と関心がないのもあって、黒人主人公だから日本じゃあまり話題にならなかったのかなと。
宣伝を見た覚えはあるけど、見てみてどうだったとか、評判は全く聞かなかったので、折角だから前情報まったくナシで鑑賞。
………良かった!!!!
いや、正直ディズニーってお上が白人男性至上主義の塊みたいな話ばかり聞くので、黒人主人公なんて黒人に突かれて仕方なく作ったんじゃねーの?どうせ白人主人公じゃないとやる気ゼロなんじゃねーの?とかめちゃくちゃ斜に構えた見方をしまくってたんですが(白人への偏見が酷すぎる)、見てみたらいやーーーー良かった!!!
まず、主人公のティアナも貧乏庶民、王子も道楽しすぎて親に小遣いカットされているという、ちょっと親しみのある設定。黒人にはかなり親しみ深いキャラになったんじゃないかと思います(アメリカで黒人が成功する確率はかなり低く、成功しても世の中を変えることはできないと考える人が多いため、成功者は二度と黒人社会に戻らない人が多いそう)。
そして、ティアナは父の教え通り「夢を見るのは良いことだが、何より努力が大切である」と考えています。地道に努力を重ねる真面目なタイプですが、どんなに働いても金は貯まらず、自分のレストランを持つという夢が叶えられずに焦っています。
対する王子ナヴィーンは世間知らずで自信過剰、女好きで自堕落、わかりやすく調子こいてるタイプ。ジャズが大好きで庶民にも友好的であるものの、人の力で楽して望みを叶えようとした結果、悪い魔術師にカエルに変えられてしまいます。
そして、人間に戻るためティアナに金持ちだと嘘をつき、ティアナも夢のためにと嫌々キスしてしまう…結果、何故かティアナもカエルに。
ティアナの幼馴染であり、金持ちの白人女性シャーロットが、何故かちょっと不細工に描かれていて、騒がしいし我儘でちょっとウザいところもあるけど(笑)、元来の性格は良いらしく、ティアナには凄く優しい。
昔のいわゆる「王子様と結婚して幸せになる」を夢見るタイプで、こちらも王子とは別の角度でティアナと対照的に描かれています。
王子とダンスをするぞ!という時、化粧直しで口元にわざとホクロを描き足すなど、まだまだアメリカでは魅力的な白人女性=マリリン・モンローの影響が強いよう。
そしてワニのルイスと王子のセッションでジャズを歌うシーンがあるのですが、歌詞によると王子(多分黒人)、「金髪の女が一番」だそうで、白人のイメージコントロールの強さも感じました。
事実、これがアメリカの魅力的な女性像なのでしょう。まず「白い肌」ありきの。
王子が中盤くらいまでほんとにビックリするほど役立たずなので、途中の沼地で出てくるワニのルイスとホタルのレイが良い味出してます。人間界ではシャーロットも。
ほぼ2人がカエル姿で過ごすため、人間の冒険物語とはまた違った、ミニマムな自然界の冒険で、狭い範囲ではありますが、徐々に仲間が増えていくため飽きさせず、なかなか面白いです。
ニューオーリンズの話なので、音楽はジャズばかり。かなり良質だと思います。流石にディズニーは音楽の質に妥協はしませんね。
ディズニーランドで中心の水辺をまわっている、あの大型船っぽいのも出てきます。確かにディズニーランドでこういう音楽かかってるエリアありますね。
また、悪い魔術師ファシリエの影が本体とは違うコミカルな動きをするのは『モアナと伝説の海』のマウイの身体に彫られたミニミニマウイの基になっているかなと思います。
サイズはファシリエと同じ人間サイズですが、カクカクしてたり、喋れない代わりに大袈裟な振る舞いをしたりと、タトゥーのミニミニマウイの動きにそっくり。
ファシリエの実体と影でダンスのような動きをしてみたり、今ならプロジェクションマッピングで舞台でも実現できそうですね。
ニューオーリンズの黒人文化に根付いたブードゥー教を元に描かれており、呪いをかけたりできるようなのですが、あまり掘り下げられてはいませんでした。
ところで、プリンセスというとヨーロッパの王家で代々白人がなることがほとんどですから、日本でもそのイメージが強い人は多いのではないでしょうか。
本作ではそれを良い意味で打ち破る、シャキッとしたしっかり者のプリンセスを誕生させてくれました。
ますます何でBLM運動の時に本作を実写化せず、よりによって中国政府と組んだ『ムーラン』にしちゃったのかが謎。案の定叩かれたし…
まぁそれは置いといて、映画の質として本作はとても良かったです。実写化してほしいなぁ。
上にも書きましたが黒人の生活はかなり苦しい人が多く、努力してもほとんど報われることはありません。報われたと思っても、次の瞬間には「ただの黒人」に戻る。それが黒人だという話を聞いたことがあります。
白人でも誰でも努力が報われない人は沢山いるだろう、結果を出せば黒人でも認めてもらえる人は沢山いるよと思うかもしれませんが、白人と同じだけ頑張っても認められるのは白人だけです。白人以上に頑張って白人と同じ結果を出したら、讃えられるのは白人の方です。白人以上の結果を出しても、優秀な人材として声を掛けられるのはまず白人。余った席があれば、そこに「白人のルールに合わせられる」黒人を「入れてやる」。それが現実のようです。
日本に住む日本人の目に触れている黒人達はほとんど、血の滲むような努力を重ね、そこに運も味方をし、更に多方面に気を使えるような人達だけということ。
本作でも、ティアナの父は人の何倍も努力し、懸命に働きましたが、何も成せず死んでしまいます。ティアナも父の教え通り、人の何倍もの努力を地道に続け、そうすればいつかは自分の夢を叶えられると信じています。
しかし実際には、どんなに努力しても金は貯まらない、どんなに信じて頑張り続けても夢など叶わないと皆に馬鹿にされ、やっと貯めた金で土地を買う頭金を払うも、即日全額払うという人が現れ、明日までに全額払わなければそちらに売ると言われてしまいます。
多分シャーロットに頼めば店を買う分くらいポイッとくれそうですが、努力して得た物しか受け取るべきではないと考えているティアナはひたすら地道な努力を続けます。しかし、即日全額払える他の人間に土地を売る、頭金しか払えないような小娘が自分の店を持つなんて無理だ、諦めろと言われたティアナはショックを受け、大金持ちだと嘘を吐いたカエルの王子にキスをしてしまいます。
いや、あれだけ嫌がってたカエルとキスするくらいならまた地道に頑張ればいずれ…なんて思うのは、日本に住んでる日本人ならではかも。日本はほぼ単一民族なので、当然のように日本人に都合の良いように整備されています。
でもアメリカの黒人は、アメリカがホームにも関わらず、全てが白人に都合の良いように整えられている中で生活しています。
白人社会に食い込むには、白人を決して傷付けず、白人の邪魔をせず、白人にとって都合良く振る舞うことが条件です。それでようやく、白人の底辺くらいの扱いを受けることができます。何も悪いことをしていなくても、生きることを白人に「許してもらう」必要があるようです。
そんな社会で白人と同じように努力すること自体、物凄い気力が必要だし、実際ティアナほど努力家の人はそうそういないでしょう。そんなティアナですら、幼い頃からの夢ひとつ叶えられないのです。
本作では、既にディズニーの標語となりつつある「信じれば、夢は叶う」から一歩踏み込んで、ハッキリと「努力が必要」と言っています。が、「信じること」「努力すること」、それでもティアナが夢を叶えるには足りません。
「望み」と「必要」は違うんだ、と良い魔術師が言う場面がありますが、改めて踏み込んで「幸せになるために何が必要か」を考えさせたのは、本作が初めてなのでは?
我々が「欲しい」と思っているものは、本当に我々に必要なものなのか?そう考えると、ティアナが最後に豪華な店を持ったのも、オマケに過ぎないのかも、とも思えます。
父は夢を叶えられなかったが、必要なものは持っていた。それは愛である、とティアナは言いますが、ここで家族とか、恋愛の意味での愛とか、形を限定しなかったのがまた良かった。
昔の作品だと、愛といえば必ず恋愛の形で、『アナと雪の女王』(2013)や『モアナと伝説の海』(2016)辺りでようやく異性間の友情や家族愛など、恋愛以外の愛をテーマに描くようになったと思っていたのですが、本作(2009)で既に片鱗はあったんですね。
シャーロットと王子の愛情に乾杯。周囲の人達の愛に助けられ、人の手を借りることを学んだティアナは、めでたく夢を掴むのでした。
浪費癖のせいで金もないし遊ぶ金欲しさに玉の輿を狙ってるし自堕落だしで、王子という称号自体はまったくのお飾りというところが良かったです。
元々初代ディズニープリンセスの『白雪姫』からずっとそうですが、王子はプリンセスにとって自由の象徴でしかなく、だから王子の人格はほとんど「結婚しても後悔するほどじゃない優しい人」と匂わせる程度の描写しかなかったのだと思いますが、近年の王子はかなり人間味が出てきて、「良い家に嫁げば女も人間として扱われるようになる」ではなく、女性も自分で相手を選び、自分で自分の人生を描くというストーリーに徐々に変わり、王子との恋愛も「人間同士の心の繋がり」を描くようになったなと感じます。
本作は映画館で上映した際、何故か男性客が少なかったそうですが、むしろ過去のディズニープリンセスアニメと比べ、ほとんどカエルになって冒険するシーンなので男女関係なくウケが良かったのではと思っていただけに、少し意外でした。男性でも共感する部分は多いと思うけどなあ。ポスターがティアナ(女性)だけ人間で、王子(男性)はカエルだったからとか…?そんなまさか(^_^;)
『ラプンツェル』(2010)みたいに笑えるシーンは少ないのに、王子の性格が途中まで完全にフリン(『ラプンツェル』の一応王子、元盗賊)と似たようなクズだったからとか?笑
「信じれば叶う」を斜に構えて見ていた人も、ディズニー過去作と比べ一歩踏み込んでいるので、ぜひ一度見てみてください。
夢いっぱいの作品も好きですが、やはりこういうファンタジーの皮を被りつつ現実に踏み込んだ作品も良いですね。もちろんロマンチックなシーンもありますよ。レイとエヴァンジェリンの恋は泣けたなぁ…
先日見た『ノートルダムの鐘』もそうですが、重いテーマをシンプルに、芸術性も高く、そして最後には希望の光も忘れずに描く作品が、もっともっと増えてくれると嬉しいです。
つーかまず、黒人主人公でこんなに良い作品出せるなら、アリエルを黒人化してないでもっと黒人主人公の作品を出してくれ。
…もう今は、ディズニーもそんな力ないのかなぁ(溜息)。
ジャズ好きにはいい♪
幼い頃から「カエルには絶対にキスしない!」と言っていた少女ティアナ。亡くなった父との夢であったレストランを持つことを目指して、日々小銭を貯めていたのだ。
ナヴィーン王子は一文無し。金持ちのプリンセスと結婚して王国を再建することを夢見ていたため、魔術師ファシリエに騙されてカエルの姿に変えられてしまう。カエルのナヴィーンはティアナを金持ちプリンセスだと思い込み、彼女にキスさせようとする。ティアナはカエルが金持ちのプリンセスだと信じてしまい、嫌いだったカエルにキスをする・・・しかし、王子が人間の姿に戻らないどころか、彼女までカエルに変身してしまう。プリンセスじゃないから失敗?そして2匹のカエルの冒険が始まった。
旅の途中、ジャズ好きのトランぺッターのワニであるルイス、ホタルのレイと知り合い、人間に戻る魔法をかけてもらおうと魔術師ママ・オーディの屋敷へと向かうことになる。人間に捕獲されそうになったりするが、オーディのもとにたどり着き、深夜0時までにナヴィーンがプリンセスのキスを受ければナヴィーンとティアナ二人とも人間に戻られると教えられる。そして、ナヴィーンに成り代わった執事のローレンスがシャーロットと婚約するが、その前になんとかキスを受けなければならない。実はプリンセスはシャーロットだとばかり思っていた2人だったが・・・キスされても人間に戻れない二人。そしてレイが死んでしまった。諦めた2人。オーディのもとへ戻り、2人は互いの愛に気づき、結婚することになった。そして誓いのキス。すると人間に戻った!結婚することでティアナがプリンセスになったからだった・・・なんのこっちゃ。
ディズニー久々の2Dアニメ?これが目に優しいので心地よい。ニューオーリンズ・ジャズも上手く取り入れた音楽がいい。ストーリーも一筋縄ではいかないし、金よりも大切なモノがあることを教えてくれる。レイが死んでしまったが、彼が愛していたエヴァンジェリン(実は★)の奇跡が起こるところもいい。
綺羅星に託すマイノリティの希望
ひょんなことからカエルにされてしまった黒人女性が、自らの夢のため元の姿に戻れるよう王子様と冒険する物語。労働者階級の黒人女性・見た目で差別されるペット吹きのワニ・移民スラムで暮らすホタル……、マイノリティの権利を謳ったディズニーアニメだった。
映像美は素晴らしく、ジャズやブルース好きからすると音楽も魅力的。特に、ママ・オーディのあの感じとか、アレサ・フランクリン&レイ・チャールズかって感じでノリ最高。誰しもが夢を持つ権利はあって、それを綺羅星に託したのもウェットでとても泣かせる。
1つ文句を言うならば、悪役の使い方か。王子の改心は境遇に対する想いより、主人公の影響が強い。その偶発的な出会いの有無で、抱摂/排除が決定されるのはどうなのか。
この映画を薦めてくれたのは脚本家志望の女の子だったけど、さすがに面白かった。結局、その後1度も会っておらず今や連絡先も知らないけれど、彼女は元気にしているだろうか……。
ウォルト・ディズニー復活!
わたしはディズニーの原色を多用するアニメーションがあまり好きではないので、アニメ作品をそんなに多くの作品を見てはいないんだけど、本作はかなり面白かった。個人的に、『不思議の国のアリス』 を超えたね。 いや、同率一位か?
『プリンセスと魔法のキス』 のどこがすごいのかっていうと、大きく分けて3つあると思う。
≪スゴイ①≫
芸が細かい!
アニメだからできること。それは、どーでもいいような部分にまでこだわった演出ができること。 キャラクターの映し方1つにしても、いろんな角度から映すことができるし、いろんな設定にもすることができる。
たとえば、主人公のティアナは、他のキャラとは区別するために、左利きという設定にしている。そもそも、黒人の女性がお姫様になるという設定自体、他に類を見ない画期的なことだと思うけどね。
≪スゴイ②≫
ミュージカルがすごい。
ディズニーアニメの特徴ともいうべき、ミュージカルシーン。この『プリンセス~』では、かなり多くのミュージカルシーンがあるんだけど、そのどれをとっても面白いし、見てて飽きない。思わずCDが欲しくなるくらいの、出来のよさでした。
≪スゴイ③≫
ちゃんと、ディズニーアニメテイストで作っている。
CGアニメは、ディズニーブランドになってもピクサーっぽい作りのままだけど、『プリンセス~』は 昔のディズニーアニメっぽさが残っており、昔を思いださせてくれる。 特にワニが、ディズニーアニメの動きっぽい。
【あと…】
ホタルのオチで、涙腺決壊!! 涙がダダモレでした。
本当に面白い映画なので、ダマされたと思って一度見てください。
ディズニー映画で 『パイレーツ オブ・・・』 を見るくらいなら、 断然 『プリンセスと魔法のキス』の方がお勧めです。
ラストが秀逸!
ディズニー映画、夢見るだけのアニメじゃなかったんですね。夢をかなえるためには努力が必要!自分の夢をかなえるためには少々汚いことにも目をつぶらないといけないこともある!なんて。現代的なおとぎ話は教訓を含んでいないと単なる夢物語になってしまいます。でもいやな蛙とキスしたために自分も蛙になってしまうなんて、面白いアレンジ。それにしてもラスト、あれ?、ヒーロー、ヒロインとも蛙のまま終わるの??て思ったら!!ステキなオチが待ってました。
トキメキよりもキラメキ!
恋愛よりも自分の夢。夢に向かってひたむきにがんばる、現代の女性の姿も表しているような主人公。
「星に願いをかけただけじゃかなわないわ」
と親友を諌めながらも、女の子らしい幸せを夢見てる、星に願ってるティアナも可愛い。
悪役はアラジンのジャファーを彷彿とさせられました。
魔法にかけられるシーンはアトラクションに乗っているみたい!
脇役のレイも好きだったなあ。最期は悲しいけれど、お気に入り。
あとはなんといっても軽快な音楽!
朝聴いて外出したら毎日が楽しくなりそうです。サントラがほしい!
ディズニーのプリンセスはやっぱり素敵。
強くて真っ直ぐで可愛くて…。
トキめくよりも、夢に恋に、キラキラした気持ちにさせてくれます!
夢の原点。
ディズニー・アニメ作品には、オトナのファンも多い。
子供連れのお母さんに混じって、OLさんや主婦層、
中高年親子?的な方々が毎回いる^^;私もだけど。
2003年以来、手描きアニメから撤退していた彼らが、
J・マスカーとR・クレメンツの強力タッグで帰ってきた。
あの温かく優しい躍動感溢れる流麗な動きと表情、
いかに作り手が楽しんで作ったか分かる仕上がり。
歌のパートでは、それぞれの持ち味を発揮している。
3D全盛のアニメ界にあって、手書きの素晴らしさを
伝え、楽しませるのは至難の業かもしれない。
今回の物語には、新しいヒロインの登場と心意気が
溢れ王道のプリンセス物語に新風を吹きこんでいる。
J・ラセターとR・ニューマンが参加しているおかげか。
舞台はニューオリンズ。流れるのはジャズ・ナンバー。
亡き父の夢だった自分のレストランを持つことを自身の
夢として生きてきた黒人のウェイトレスが、ひょんな
きっかけでカエル王子と出逢う。キスをすれば人間に
戻れるという王子を信じてキスをしたら、なんと自分も
カエルになってしまう「カエルになったお姫様」が原案。
今までの王道なら、キスをすれば当然ハッピーエンド。
ヒロインは常に白馬の王子様との幸せな結婚を夢見て、
王子様は完全無欠の美貌と品格を誇るのが特徴だが
夢の実現に向けせっせと働くのが生きがいのヒロインと
女たらしで遊ぶのが大好きな王子という組み合わせが
けっこう面白い。正反対の二人が珍道中の中で互いの
良さを認め合い、補い合うところが微笑ましい。彼らに
手助けをするホタルのレイ、音楽好きのワニのルイス
など、欠かせない動物キャラクターも秀逸の出来栄え。
富豪の令嬢シャーロットの粋な計らいには涙が零れる。
そして今回は「死」をもテーマにしている。
キスをすれば…の例同様に、失われた命は戻らない。
でもその先に訪れる場所。をきちんと描いてみせる。
誰もが幸せにたどり着きたいと願いながら、
なかなか到達できないもどかしさを抱えている現代、
自身の夢=幸福の源なのかを改めて問い直してくれる。
(エンドの歌はNe-Yo、これがまたよく馴染んでる(^。^))
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