「生まれてきてごめんなさい」人間失格 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
生まれてきてごめんなさい
女に不自由していない葉蔵。「誰でも一度は女にモテる時期がある」なんて、最近はやりの“モテキ”じゃないですか。でも映画を見る限りではずっとなのかもしれない。
堀木(伊勢谷)と知り合い遊びを覚えていく葉蔵。カフェの女中・常子(寺島)と入水自殺をしようとしたが、自分だけ生き残ってしまった。やがてタバコ屋の娘・良子(石原さとみ)と結婚するが、堀木が遊びに来ていたとき、男と情事にふけっていたのを目撃してしまう。そして薬物へとハマっていき、ついには療養生活。
ほとんど太宰治の自伝的小説なんだろうけど、人間との付き合い方がわからない主人公がどうしてそうなったかわからない。「生まれてきてごめんなさい」と幼少時代に言わせていることから、生まれつきだったんだろうけど・・・
2009年は生誕100年ということで『斜陽』『ヴィヨンの妻』『パンドラの匣』、そして今作と公開され、まさに太宰治イヤーだった。やっぱり文芸作品は映像勝負。人間失格自体、まったく面白くないのだが、中原中也(森田剛)が出てくるシーンでCGを使い、とても印象的だった。線香花火が落ちてくるやつ。
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