「エスパーの人権問題。」曲がれ!スプーン ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
エスパーの人権問題。
クリックして本文を読む
「サマータイムマシン・ブルース」は面白かった。
奇想天外な(でもやってることは、ありふれている)
ストーリーなのに、どこかノンビリしててほのぼの。
(そして一応ロケをしている効果があった作品だった)
ほのぼのとした感覚はこの作品にも活きてはいるが、
映画化するための話の広がりにはかなり欠けている。
舞台演技と台詞回しを延々とスクリーンで観せられる
割に、これという見せ場や盛り上がりがほとんどない。
喫茶店「カフェ・ド・念力」の中で繰り広げられるのは
エスパー達と女子ADのダラダラな会話が主なのだが、
そもそもそこへ行きつくまでの話も異様に長い(-_-)
何を言いたいのか、何を見せたいのか、念力ならば、
観客の興味を超引力で引っ張れたりはしないのか?
冒頭~中盤あたりまでは「うげげ」と凋んでしまった。
舞台的な小ネタはいろいろ仕込まれている^^;
ゲストも豪華。虫も出てくるし(汗)まぁ小道具も楽しい。
喫茶店の雰囲気も面白い。しかし映画で観るための
芸当ではないし、笑えるというよりはむしろ肌寒い。
舞台向きの巧い役者を揃えたことも映画では逆効果。
ウケを狙おうとする台詞の応酬が、肌寒さを増強させ、
なんで普通の会話が出来ないんだよ?感を醸し出す。
舞台感を出そうとして、映画感を壊してしまった感じ。
まぁでも…。(言いたい放題ですいません)
エスパーや超常現象を信じる女の子のひたむきさと
長澤まさみの天然ぶりが混ざり合ってホッとできる。
どうせその程度の能力じゃないか!というコチラ側の
想いを裏切って、エスパー達だって人間なんだぞ!と
エスパーの人権を高らかに謳いあげたのには笑える。
(磨け!透視能力。のほうがタイトル的に合ってるけど)
コメントする