「お粗末」ハイキック・ガール! U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
お粗末
実力は折り紙つき。
出演者それぞれが類い稀なる身体能力を有するのはよく分かる。
この作品では、ホントに当たってる。
の、だが…
お約束が見え隠れしてて萎える。
「手」が見えちゃうのだ。
カラミの方に。
空手の特色としては悪くないんだと思うけど、いかんせん「やりたい事」が先行しすぎて物語の中にまで落とし込めてないように思う。
で、まあ、いちいちハイスピードになるもんだから粗は粗として見えてしまう…。
皆さん、痛いんだと思う。
だから体が身構える。その痛さに硬直し耐えよう受けようとする…だから嘘がばれる。
…本末転倒なのである。
その痛さを克服できる程のギャラを貰えているのだろうかと心配する。
カラミが仕事をしないとこの作品は成り立たない。
ある意味、主役より高額のギャラを支払ってもいいぐらいだと思う。
通常の3倍くらいとか…。
…安いギャラで、その痛さを我慢してくれと言われてもモチベーションなんか上がるはずもない。
バカげた話しである。
しっかりしたギャラを貰った上で、あの程度のリアクションにしかならないなら二流以下のスタントマンを集めてしまった不運を呪うしかない。
冒頭に、主役の女の子が繰り出すハイキックはお見事である。
美しい。
それ以外は見る気が失せる。
なんで体育館で皆突っ立ってんだ?
女の子が一騎打ちしてるけど、お前何を守ってるつもりなんだよ?
あの男の子じゃないの?
彼は敵陣のど真ん中に置き去りだよね?
だから師匠も土下座までしたんだろ?
放ったらかして相手をボコボコに出来る神経が分からない。
結局、男の子放ったらかしで、師匠まで反撃に出る始末だよ…。
門下生以外は守る対象じゃねえのか?
男の子は自分で何とかしろってか?
随分と冷たいねえ…。
それで半身不随になってたとしても「弱いお前が悪い、自業自得だ」とか言うのか?
大した武術家だぜ…。
と、こんな風に空手家の師匠が見えました。
これもきっと本末転倒だよね…。
演出しろよ、バカ監督!
悦に浸ってんじゃねえよ!
胸くそ悪いっ!