「地味な題材をよくぞ映画に」フロスト×ニクソン ダース平太さんの映画レビュー(感想・評価)
地味な題材をよくぞ映画に
クリックして本文を読む
「地味な題材をよくぞ映画にしたなぁ」と、いうのが、映画を見終えての第一印象。もともと舞台劇を映画にしているそうなので、観客への見せ場は心得ているようだし、フロストとニクソンが激論を戦わせる場面も、老かいなチャンピオンと王座を虎視眈々と狙うものの経験不足が否めないボクサーの争いを呈していて、見ていて手に汗握る。
だがしかし、ニクソンが実際にかけてもいない電話を物語のキーポイントに持って来てしまったのがいただけないと思う。映画は虚構の世界を描くもの、と言えばそれまでだが、実在のウォーターゲート事件を巡る物語の映画化なのだから、リアリティーにはこだわって欲しかった。その点が何とも残念だ。
コメントする