「バカがつくほど可愛い。」マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
バカがつくほど可愛い。
一説には、ブラピとの子供を望まなかったJ・アニストンが
子供大好き!なアンジーに彼をとられたという噂もあり^^;
では、そんな彼女が母親役をどう演ずるか、を期待していた。
米のランキングで、しばらく1位をキープしていた作品だが、
おバカな副題(誰がつけたんだ?)がかなり観る気を削いだ。
そして鑑賞後。。。
いつものように、原作をまるで知らなかった私が、これは
まるでコラムorエッセイのような語り口の映画だと思ったら
本当に主人公が描いたコラムが原作だった^^;
そして好き好きは分かれると思うものの、個人的には号泣、
意外に「犬」映画というのでなく「家族」映画としてだった。
とにかくツボにハマるポイントが多くて、身につまされっぱなし。
私は犬が大好きなのだが、飼っていない。
だから飼育の大変さはもちろん分からない。でも出産をした。
だから子育ての大変さならよーく分かる。特にそのあたり…。
確かにマーリー(ボブからとったというのが面白い)はかなりの
やんちゃ犬ではあるが、彼に振り回される生活はまだ序の口で、
子供が生まれてからは限りなく子育てに振り回されていくのだ。
(そりゃ3人ともなれば、、大変なのは目に見えてますが)
当たり前の夫婦の変遷が、今振り返れば懐かしくて(T_T)泣けた。
あの頃どうしてあんなに神経過敏でイライラしては八つ当たりし、
子どもなんかいらない!こんな子どっか行ってしまえばいい!
なんて思ったりしたんだろう…(爆)簡単に思っていた子育てが、
こんなに大変だったなんて…と妻が怒鳴り散らすシーンで思った。
この言い争いは素晴らしくリアル^^;お見事なまでに二人は争う。
うんうん、私もそうだった。あの時はホントにそう思ったよ。
だけどそんな辛い時期は、今思い返せばほんの一時で、
過ぎてしまえば、こんなに可愛い子はどこ捜したっていやしない!
とまで思うおバカな親へと成長するのである。
ちなみにマーリーは、いつも通り行動しているだけで悪くない^^;
彼ら家族が成長していくその傍らで、マーリーが彼らを見守る。
この言い方は可笑しいかもしれないが、彼らは壁にぶち当たる度、
マーリーと話をしているのである。どんなやんちゃ犬でも歳をとり、
飼い主の癖や行動を把握して、それなりの役割を果たしてくれる。
子育て予行演習のつもりで飼い始めた犬が、苦労をものともせず、
頑張って前へ進もうという彼らの精神を鍛え上げてくれた格好だ。
マーリーは、手はかかるけど、いい子なのである^^;
子供達がマーリーに対して向けるそれぞれの想い。
特に長男の動物の死を悟った態度が素晴らしく、そこでまた泣く。
夫が自らの仕事や年齢で悩んだり、妻の不安と向き合う部分も
自身が語っているだけあって、かなりリアルで共感できた。
この歳になったから?それを経験してきたから?それもあるだろう。
だけど、いつの時代も変わらない家族の絆が、たまに絵日記を
めくるように癒される心の成長を促してくれてはいないだろうか。
そしてその傍らに可愛いペットがいてくれたから、幸せだったのだ。
(コラムニストの才能を彼に教えてくれたのがマーリー、ってことね)