「欲望と代償。」イレイザーヘッド 風のビリーさんの映画レビュー(感想・評価)
欲望と代償。
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リンチ監督の映画に答えはない。
ただ今作品は「男性の性欲と、それに伴うリスク」を様々なシンボルを交えて表現していると、僕は受け取った。
奇妙な姿の赤ん坊。度々スクリーンに現れる細長い形状の物体。ブロンド美女に、隣人のセクシーな女性。そして主人公の消しゴム頭。
どの場面でも「性欲」=「本能」と理性の戦い、そして迷いを描いている。ずっと流れる効果音はどれも不安やストレスを与えるものばかりで、主人公の気持ちをこれでもかと共感させようと攻めてくる。これも苦悩の象徴なのだろう。
ラストシーンでは、不安を取り除いて性的快楽だけを楽しめたらどんなに幸せだろうか、というメッセージが伝わってくる。
これは当時のリンチ監督の強い願望だったのだろうが、僕からすると、さぞ、おモテになったんだろうと羨ましい限りである(笑)
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