「正統派ヒーロー誕生譚、だが古風すぎたかもしれない」キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー アルタイルさんの映画レビュー(感想・評価)
正統派ヒーロー誕生譚、だが古風すぎたかもしれない
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『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』は、MCUにおける“原点”のひとつとして、スティーブ・ロジャースの真っ直ぐすぎるほどの正義感と、その覚悟をしっかり描き切った作品です。戦時中のレトロな世界観、古典的なヒーローの在り方、そして超人血清による変身という王道展開は、まさにアメリカン・コミックの王道を地で行く内容。
クリス・エヴァンスの演技は素朴さと芯の強さが両立しており、キャラクターへの好感度は高いです。また、ペギー・カーターとの関係性や、ハワード・スタークの登場など、後のMCUに繋がる要素も丁寧に配置されています。
ただし、全体としてやや”古臭さ”が残るのも事実。アクションは堅実ながら地味な印象もあり、テンポも前半はややゆったり。ヒドラの描写も含め、善悪が明快すぎて、現代的なひねりを求める観客には少々物足りなさがあるかもしれません。
総じて、誠実で真面目なヒーロー映画でありながら、斬新さや驚きには欠ける一本。MCUの歴史を語る上では欠かせないが、単体映画としての評価は3.5が妥当と感じました。
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