「その時、お前は世界を変える。」アイアンマン2 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
その時、お前は世界を変える。
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映画「アイアンマン2」(ジョン・ファブロー監督)から。
巨大軍事企業の経営者であり、天才科学者でもある、
トニー・スタークの活躍は見事であるが、気になったのは
20年前に他界した父親から彼へのメッセージである。
「トニー、お前はまだ子供だから映像を撮っておく。
これをお前に残す。いつかわかるだろう。
これはただの展示会じゃない。私のライフワークだ。未来の鍵だ。
今の技術では不可能だが、お前なら実現出来る。
その時、お前は世界を変える。
私が生み出した最も素晴らしいものはお前だ」
映画「余命1ヶ月の花嫁」のように、愛する人に残したビデオとは違い、
父が死ぬ前に、自分がやり残した事業を息子に託すために
撮影されたフィルムは、何か胸を打つものがあった。
昨年話題になった、書籍「ジェノサイド」(高野和明著)を思い出した。
父親が自分の身に何かがあったときのために、息子にメッセージを残す。
「世界を変えろ、お前なら出来る」と。
私は父親が若くして他界したために、この父と息子の関係に憧れる。
映画「アルマゲドン」のような「父と娘」の関係とは違う距離感。
ふだん会話の少ない父と息子でありながら、いざとなったらお互いが
「尊敬」「信頼」という感情を持つ、この独特の関係。
そんな視点で鑑賞するのも、悪くないな、きっと。
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