「事実を知らずに。」縞模様のパジャマの少年 soleilさんの映画レビュー(感想・評価)
事実を知らずに。
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洋服が違う、怯えてる様子、判断できる材料は端々に溢れているが、まだ小さく知識がない純粋な8歳にはわからない。ユダヤ人がみんな悪い、なんて何パーセントの人間が信じていたのか。
医者をしていたのにイモを剥き続ける大人、それをダメな医者だったんだね、と言ってしまう純粋さ。
途中、収容所の友達になった子が自宅にグラス磨きに来た時に大人が恫喝したら、そりゃ嘘ついちゃうよ。8歳だもん。
ユダヤ人とドイツ人の純粋は最後人間焼却炉で焼かれてしまう。あっという間に何十人が生きたまま焼かれてしまった。
それが淡々としすぎてて、涙も出なかった。出る暇がなかったと言うべきか。
焼却炉の中に入る前に、髪の毛の長い子が紛れてるぞって気づいたおじさんがいたのにもう気力もなくなってたんだろうな。言っても無駄か、くらいな感じなのか。それも悲しかった。
ドイツ人の父親は、収容所は楽しいところだと世間を欺き、自らの手で図った施策に我が子が餌食になっても指示を続けられたのだろうか。
ギュッと手を握った子供2人がなるべく苦しまずに天国に行っていてほしい。
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