アナーキー(2008)のレビュー・感想・評価
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アナーキー・イン・ザ・JP。 伝説のパンクバンド「アナーキー」、その暴動と動乱の軌跡。
1978年結成、1980年デビュー、活動休止やメンバーチェンジなど、紆余曲折を経ながらも2022年現在も活動中のパンクバンド「アナーキー」の軌跡を纏めたドキュメンタリー映画。
伝説のパンクバンド「アナーキー」。名前は知っているものの、このドキュメントを観るまでどのようなバンドなのかほとんど知らなかった。
同じ団地で育った悪ガキ5人が、遊びの延長線上でバンドを結成。
下積み経験もないまま、あっという間にメジャー・デビューを果たし日本中にパンク旋風を巻き起こすが、徐々にバンド内に軋轢が生じ始める。そして遂に、バンドの運命を変えてしまうほどの決定的な事件が引き起こされる…。
若者たちの栄光と挫折、そしてそこからの復活を描いた、青春映画としての味わいもある作品である。
アナーキーのことを一切知らない状態でもなんの問題もないので、彼らの入門編としておススメ出来る映画なのではないでしょうか?
甲本ヒロトをはじめ、清春、イースタンユースの吉野さん、遠藤ミチロウ、中村獅童、宮藤官九郎など、著名なアーティストのインタビューも収録されており、また若き日の清志郎さんやチャボの姿も確認出来る為、ロックファンならテンション上がること間違い無し!
アナーキーの事を学べるのは勿論だが、この映画を観ると80年代の東京の街並みやファッション、そして当時の邦ロック界のことを知ることも出来、そこもなかなか興味深い。
かねてから80年代のバンドブームについては興味があったのだが、85年を境に、つまりレベッカの「フレンズ」とハウンド・ドッグの「フォルティシモ」の登場を境に、邦ロック・バンドの流れが全く別のものに変化したという証言には「なるほど!」と膝を打った。
たしかに、80年代のバンドと言ってもブルーハーツ(1985年結成)、ユニコーン(1986年)、ブランキー(1987年)、ボ・ガンボス(1987年)、イエモン(1988年)などとそれ以前のバンド、例えばARB(1977年)、スターリン(1980年)、ボウイ(1981年)、レベッカ(1982年)、プリプリ(1983年)などは何かが決定的に違っているような気がする。
これは80年代に求められたものと90年代に求められたものには大きな差があるという事なのだろうが…。
この辺の事情については、今後の研究課題としておきます🙇
少し話が逸れてしまったけど、とにかく「アナーキー」というとてつもなく大きな存在が邦パンク界に存在していた、そして今でも活動し続けているということを知る事ができただけでも、この映画を観た価値があった。
アナーキーファンは勿論、アナーキーのことは知らないけど、邦ロックの歴史に興味があるという人もきっと楽しめるドキュメンタリーだと思います♪
※2022年9月、Vo.の仲野茂さんが心筋梗塞の為緊急手術を受けたとのこと。現在は療養中との事ですが、1日も早い回復をお祈りしております。
2019年のアナーキーvsクロマニヨンズ、とても観たかったのに観られなかった…。しっかり回復して、今度はこの対バンで全国を回ってください!!
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