「他人だけじゃない。自分のことも、わからない」湖のほとりで septakaさんの映画レビュー(感想・評価)
他人だけじゃない。自分のことも、わからない
イタリアのアカデミー賞で
作品賞、監督賞など10部門で受賞と聞き、
楽しみにしていたのですが、皆さんからの
クチコミだと、あまり評価が芳しくありませんでした。
今回、名画座にて2本立てで
上映していましたので、ハズレでも
我慢できるに違いない、と勝手に決めつけ行ってきました(苦笑)
☆彡 ☆彡
色々と複雑に、
人物や伝えたいことを入れすぎたのかな・・・
でも、これが芸術だと力説する人もいるんだろうな・・・
親子の絆(関係)に
ミステリー要素を絡めた作品。
ザックリ表すると、こんなイメージでしょうか。
だとするなら、
ここまで小難しく
盛り込まなくても
よかった気がするのですが、
複数の家族を登場させることで
様々な家族関係を表現したかったのかもしれません。
◇ ◇
〈 いつまでも子ども扱いする 〉
今作の登場人物、
共通しているのは、
全員なにかしらの
隠し事をもっていること。
それがゆえ
余計に関係が複雑になり、
心情描写も深みを帯びてくるわけですが、
仮に、これが芸術だという観点で前向きに見ると、
この複雑さを、一作品として成立させた演出力には大拍手です。
でも、
そういう作品って
一歩間違うと「私たち凄いでしょ」って
自慢をしているように取れてしまって嫌らしくなるんですよね。
その辺りも、
皆さんの評価の低さにつながったのかもしれません。
☆彡 ☆彡
希望を感じさせられるラスト。
ただ、どの家族も幸せになれたのかは疑問です。
“本当のことは誰にもわからない” by 浜崎あゆみ「appears」
この作品の締めくくりも、
同曲の締めくくりと一緒なのでしょう。
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