「遠距離恋愛の難しさと儚さ」シェルブールの雨傘 Michiさんの映画レビュー(感想・評価)
遠距離恋愛の難しさと儚さ
「MOVIXさいたま」では、「午前十時の映画祭 何度見てもすごい50本」という名で、
昔の洋画を1000円で、週替わりで年50本を再上映しています。
(昔の映画が、デジタル修復技術で、こんなにも綺麗な映像になるのですね)
本日は、1964年制作フランス映画「シェルブールの雨傘」を観てきました。
私が、7歳・小学1年生時の作品です。
1964年のカンヌ国際映画祭でグランプリであるパルムドールを受賞しています。
恥ずかしながら、こんな有名な作品と音楽なのに、観たのは初めてでした。
(日本では、岩崎宏美が歌っていましたね。)
カトリーヌ・ドヌーヴ(71)が主演ですが、俳優は全ての台詞を歌いながら喋ります。
すべての台詞にメロディがつけられた「完全なミュージカル」です。
換言するなら、最初から最後まで、常に音楽が流れています。
当該作品は、1954年から1962年に起きたアルジェリアの独立戦争が背景ですが、
むしろ、「遠距離恋愛の難しさと儚さ」がテーマだと思いました。
私も、大学・大学院時代5年間も同棲し、互いの両親も結婚を認めた女性がおりましたが、
私の卒業・就職を機に、彼女は秋田に帰り、遠距離恋愛となると、簡単に、
地元秋田の男性に略奪されてしまいました。
カトリーヌ・ドヌーヴ演じる彼女は、結婚の約束していた工員の男性の子供を
妊娠しながらも、遠距離恋愛中(2年間の兵役中)に、裏切り、
金持ちと結婚してしまいます。
私は、絶対に彼女を許せませんが、裏切られた男性も、
あんな打算的な女と結婚せずに幸せだったと思いました。
映画も私の経験もそうですが、携帯電話やインターネットがあれば、
また、展開が変わったかもしれませんが。。。
ただ、音楽は素晴らしく、フランス語も解らないのに、なぜか涙を誘います。
ミュージカルとしては、最高と言うよりは、「異色」な作品だと思いました。
Michi
[PS]
カトリーヌ・ドヌーブは、ちょっとオリビア・ニュートンジョンに似ていますね。。。
この頃のフランス映画は、米国映画と同等かそれ以上だったのに今は。。。