ポチの告白のレビュー・感想・評価
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闇に染まり、落ちる
日本の警察の闇を題材にした映画。
組織と上司に逆らえず、犬の様に従い、闇に染まり、そして裏切られた男の物語。
3時間と長めだが中弛みすることなく見れました。
個人的に好きなシーンは菅田俊が鏡に向かって『何だよ、文句あるか?』と自分に言ってるところと、国旗をバックにタバコをふかしてるとこかな。文字通り黒く染まってる感じが凄く良かった。
ラストの檻の中からの告白はまさにタイトル通りポチの告白。
狂気を感じる演技は流石の一言。
っていうか、菅田俊は目がめっちゃ怖い。
悔しいが最高級の余韻!
米国作品なんかで良く見られる腐敗したポリスの世界…あれを日本の警察を舞台に高橋玄監督がとことん描き切っていて、邦画もついにここまで来たかと頷いてしまってた。
とにかく汚れた195分…余すところなく権力の言いなりに成り下がった狂犬達を見せられ、苦虫を噛み締めつつもホラー作品にも通じるテンションで、時間は忘れていた!
もちろん、大多数の警察官は良識があるはず…だが、昨今のニュースを見る限りでは、一部ではこの作品の様な支配社会に浸り、間違った権力の使い方をしてると言わざるを得ない!
表裏一体…暴力団を取り締まる側にも、暴力団の側面がある皮肉さ。そして、武士と警察官の姿がダブる描写は痛々しい…虚しい部分で。
そう、警察官だって人間な訳で、権力を持ったがために過ちを犯すコトがあるかもしれないが、くだらないプライドを捨てて、間違ったら謝るという至極当然の行為ができれば問題は無いのだが…事実、今年だけで三回も盗難自転車の疑いで職務質問された潔白な拙者に、疑って申し訳ないの一言を言わない姿勢を見ると、残念ながら問題はくすぶり続けるのか?
最後に、菅田俊…個性派バイプレーヤーとして活躍してきた、その持ち味である存在感を生かしたハマりすぎの熱演には何も言うコトはナシ!
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