「奇跡の時間」BALLAD 名もなき恋のうた yoshinodeboさんの映画レビュー(感想・評価)
奇跡の時間
新垣結衣プロモーションとしてはいい
表情もいいきいきして、はっちゃけた感じも初々しい。
大沢たかおもカッコいい、甲冑姿は凛々しいし所作も堂に入る感じ。
草なぎ剛は侍大将の衣装だから、映像栄えはしないものの
武骨清涼感(生き様も)があり殺陣も良かった。
合戦シーンの弓矢の描写や、接近戦の見せ方も緊迫感があり映像に引きつけられました。
(クルマが出てくる合戦シーンは緊張感ナシですが)
真一が、偶然助けたことにより生かされた草なぎと、新垣が想い合うことが可能となった時間を『奇跡の時間』と考える新垣の言葉で、最後に草なぎが倒れた意味が理解でき、居なくなってしまったことにも救いがありました。
ところで、B5版チラシ(劇場によく置いてあるもの)をもらったのですが、ここにあらすじが、映像で1時間分記載されています。
ポイントとなる部分を、興味をもたせる書き方ではなく、結果そのものが記載されていまして、『隣国暴君が姫をもらい受けたい、断れば戦になるがどうする?』普通、後は“見てのお楽しみ”ですが、続きが書いてあり『真一の両親からの情報で断り、戦になる』との記載、ここで、両親が戦国時代に来て、戦になることまで記載済み。
また、最後には『バラッド=殆どが悲劇的結末』との表記もあり(音楽家には常識なのでしょうけど)、観客には物語が、どっちに転ぶかを考える楽しみは残されておりません。
加えて、映画本編でも現代にいる両親が『史実によると、自分たち一族が戦で功績をあげるから、戦国時代に行けるんじゃないか』と語るシーンがありますが、この時点で両親、戦に関わり活躍することは決定で、ここでも先に結果を示唆しており、伏線じゃなくて暴露、家族が参戦するかどうか、葛藤があるのかないのか、観客に考える楽しみはありません。観客に戦いを期待させる効果狙いで語るにしてもそれなら、すばらしい戦いをしてほしかった。
いつも情報入れないで観に行くので、チラシ読まなきゃ良いのですが、チラシがここまでネタバレだとは思わないもので(予告編はたまにネタバレありますが)、自分の修行が足りません。それから、チラシ普通に2回折りたたむと、新垣さんの口元が“あひるくちびる”に見えるように作ってあって楽しめます。
カワイイ。