「何度見ても感動するホラー映画」永遠のこどもたち ぎょくろさんの映画レビュー(感想・評価)
何度見ても感動するホラー映画
※ 完全なネタバレです。映画を見たあとに、お読みください。
初見では、ただただ驚きとドキドキと感動を覚えるのですよね。そして見返せば見返すほど、至るシーンで綿密に最後の場面のヒントを散りばめていることに気付かされるのですよ。
シモン失踪からかなりの時間が経過されているから、見てる人達は確実に死を予感せざるを得ないんです。そしてクライマックスのシーンですよね、、初め見たときは、嘘でしょ?そんな都合の良いこたないだろ?って思ってたら、容赦なく現実を叩き込んできて、ラウラの悲痛な叫びが響きわたる、、、。そこで終わればバッドエンドですよね。でも、この映画は違うんですよ。ちゃんとした救いがあるんですよ!
シモンの宝探しゲームがここで役割を果たしてくるんです!ラウラにとってシモンが1番の宝物なわけで、彼女の願いはもう一度シモンと会いたいということ。そして、死後の世界で再会を果たし、願いが叶ったわけです。シモンの宝探しゲームでの願い(孤児たちと共に暮らす)も叶いますし。
そんでもって、父さん。霊の存在を信じなかった彼は結局ラウラたちの元へは行くことができず、1人だけ悲しみに暮れる立場になるのかと思いきや!ラウラに渡したお守りのネックレスを発見して彼もまた幸せを掴むというわけです。なぜかというと、彼はラウラに、シモンを見つけるまでネックレスを預けることにし!見つけたら返してくれと言ってましたよね?それが最後のシーンで彼の手元に戻ってきた、、、つまり、シモンを見つけたから、私は平気よというラウラのメッセージを読み取ったわけなんですよね、きっと。それで、あの微笑みですよ。少し哀しみが混ざったような安堵の微笑みなんです。
みんなハッピーエンドなんですよ。だから見終わっても、怖さよりも不思議な幸福感的なものに浸ってしまうわけです。もう、ホラーというカテゴリだけじゃ分類できませんよ、これは。これからも再見したい映画の1つですよ。いまのところ、永遠のこどもたち が私の中では1番素晴らしい映画でございます。