「後編は時系列でチェ・ゲバラを美化せず描いている」チェ 39歳 別れの手紙 Don-chanさんの映画レビュー(感想・評価)
後編は時系列でチェ・ゲバラを美化せず描いている
現在Huluで字幕版が配信されているが、円盤の日本語吹き替え版を視聴。
ゲバラの『チェ 28歳の革命』のその後が描かれている。キューバ革命後、ゲバラは日本を訪れキューバの発展のために尽くしたり、アフリカに行っているが、今作はその部分の映像は省略されていて、行方不明とされていたゲバラが残した"別れの手紙"をカストロが公表した頃、独裁政権下にあるボリビアの地に変装して渡ったところから始まる。
変装シーンも丁寧に描かれていて、少なめだが良質なBGMとノスタルジックな雰囲気で、日本に住む一般庶民の私の感覚からすると刺激的なことだらけで飽きずに楽しめた。
カリスマ性があり、純粋で情熱的なゲバラは、自分にも人にも厳しい人であったため、冷徹であったというイメージを持つ人も少なくない。今作の見どころのひとつとして、ゲバラが人とどう接したのかも丁寧に描かれているので注目ポイントである。
前編にあたる『チェ 28歳の革命』とは異なり、ゲバラの言動をそのままストレートに時系列で表現した今作は、考えながら視聴するというよりも、その場を体感するような感覚で観る作品である。
コメントする