「わざとらしいバカ連発。」バーン・アフター・リーディング ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
わざとらしいバカ連発。
「読んだら燃やしちゃってね!」っていう題名通りに、
「観たら忘れちゃってね!」って言われている気がする作品。
どうでもいいようなバカとエロと毒気が満載の公園兄弟映画。
脚本は一見どうしようもないように見えて相変わらず冴え渡り、
バカバカしくても、無機質でも、ムダなところが見当たらない。
そういう確信犯的な「わざと」感が実はけっこう鼻につくため、
巧いとは思うんだけど、白鳩監督と並んで公園兄弟が苦手^^;
賢いヤツって、こういう力の抜き方するよね?っていう感じ。。
まぁ私の好みはいいとして。。
冒頭のマルコビッチ(というか最後までマルコビッチ)の情けなさ、
このヒトはホントにいい歳のとり方をしている気がする。
こういうバカに限って自分はまともだと思ってるから性質が悪い。
おかしな椅子を作って喜ぶエロ男、J・クルーニーもおバカ度で
彼に並ぶが、残念なことに彼ではまったく意外性がない。
バカの頂点を演じさせられてしまったブラピなど、最も気の毒で、
似合いすぎている…^^;しかも公園が彼を念頭にこの役を書いた。
と聞いて、イケメンの彼はかなり落ち込んだんだそうだ。
対する女性陣は相変わらずのアクの強さで、
誰をどう見ても、ちっとも綺麗だとも羨ましいとも思えない^^;
出る作品によっては秀逸な演技力を発揮する女優たちが、
「バカが相手だから、私達もこのくらいバカにならないとね」
という感じで、やはり確信犯的に役作りを楽しんでいる。。。
なので、まったく意外性がない。
いちばん哀れで情感を誘うのが、フィットネスジムのオーナー、
R・ジェンキンスの演技で、思えば彼のみ共感できる気がする。
バカが散乱する中で、いちばんまともな価値観をもつ筈なのに、
整形好き女を好きになってしまったばかりに…っていう皮肉。
ブラピよりこっちのオッちゃんの方が可哀想だったな、何となく。
一応CIAを最も皮肉っているようなので、
エンディングは是非とも聞き逃さないことをおススメします。
(感想を書いたから、もう忘れようっと。公園兄弟のすべて(^^)v)