鈍獣 : インタビュー
浅野忠信、北村一輝、ユースケ・サンタマリア インタビュー
――逆にユースケさんは今回北村さんと共演してみていかがでしたか?
ユースケ「心身ともに北村さんが一番大変だったと思います。タトゥー描くために早く現場入りして、一番ワーワー言ってる役だし、出番も多かったですからね。でも僕が一番印象に残っているのは、お相撲さんの格好してシコふんでる姿ですね(笑)」
――あのシーンは普通に会話しながらシコふんでましたね(笑)
北村「自分ではどう見えているのか分からないんですよ。だから足を上げたときに見えちゃうんじゃないか心配だったんです(笑)。まわしって大きい人なら肉が食い込むから大丈夫なんですけど、『もっと足を上げて』と言われると、俺は細いから危ないんじゃないかと思って。テストのときは下を見るフリしてチェックしていました(笑)」
ユースケ「もちろん見えてないんですよ。でも本人は分からなくて不安だから影でこっそり確認してましたね(笑)」
北村「撮影中って、スタッフは邪魔にならないようにしゃがんでいるので、足を上げると下から見られちゃうんじゃないかと思って(笑)。だから気になっていたんですが、途中から開き直ってやってました」
――浅野さんは他のお2人より遅くクランクインしたということで、体中に羽をつけて初登場したときの心境はどうでしたか?
浅野「僕にとってはその日がスタートだから、ほかの人たちのことは何も考えずに、自分のことに集中して演じました。でもあまりにも皆さんの反応がすごかったので、結構期待されていたんだなと感じました」
ユースケ「本当に笑いましたよ! まったく誰も予測していない絶妙なタイミングで『おしまいっ?』という第一声がきたので、北村さんも僕も大笑いしました」
――あの独特な「おしまいっ?」の言い方は何かコツがあるんですか?
浅野「あれは監督といろんなパターンを試しながら決めました。その都度違う言い方を求められていたんですよ。殺されて戻って来たときに言うことがほとんどだったので、毒を盛られて具合悪くなるんだけど、それでも元気に『おしまいっ?』と言う、といった感じですね」
北村「僕が一番印象に残っているのは、江田っちが何か話すと凸やんが返事するまでにすごく時間がかかるんですよ。そのときジーっと浅野君の目を見ていると、目は動かないんだけど、『何を言えばいいんだろう?』と考えているんです。僕が一番間近で見ていたからよく分かったし、いつ言うんだ?と待っているときの間がすごく印象に残っています」