「常盤貴子入籍」引き出しの中のラブレター kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
常盤貴子入籍
常盤貴子入籍というニュースを聞いたおかげで、スルーするつもりだった作品だったのに慌てて映画館へ行きました。伝えきれなかった想いをラジオDJが読み上げることによって人と人が繋がるという、温かい作品でした。今年もっとも泣けた映画かも・・・泣き顔を見られたくないので煙が目にしみたように見せるためにそそくさと喫煙室へ・・・
ラジオ・パーソナリティの久保田真生(常盤貴子)を中心とした群像劇スタイルになっていて、意外な仕掛けもあったりするので物語の構成もなかなかの出来栄えです。そこで圧倒的な存在感を示すのが笑わないお祖父ちゃん・仲代達矢。現在、能登演劇堂において若村真由美と無名塾による『マクベス』が公演されてます(観たいけど、チケットはとっくの昔に完売)。
オセロの中島知子もよかったのですが、タクシー運転手として最も注目してしまったのがタクシードライバー役のフットボールアワー岩尾望でした。「また苦情がきてるぞ」「道を覚えろ!」と上司に怒られ、道を間違えてお客さんにペコペコ。「道を知らないならカーナビを使えるようになれ!」。リアルです・・・中島知子が手を挙げた瞬間などは車を停めたくなる衝動に・・・ちなみに私の車にはカーナビがついていません。
親子、夫婦といった家族間の確執がメインのストーリーだったため、わざとらしい恋愛ドラマよりも共感できたような気もします。台詞の中では「元気ですごしていればいい」「親は子の言うことを聞くようになる」といった言葉もいいけど、片岡鶴太郎の「毎日一緒に飯食っていれば・・・」なんてのにはグサリときました。
タイトルにある“ラブレター”という言葉にいい意味で騙されたですが、英語では本来家族間や友人間でも“アイ・ラブ・ユー”を連発するので、なにかと気持ちを伝えるのが下手な日本人にとってはカンフル剤となり得るのかもしれません。もっともケータイメールが流行っているので現代っ子には当てはまらないのでしょうけど。