劇場公開日 2009年6月13日

「「真夏のオリオン」を早く観たい」真夏のオリオン だんごパパさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5「真夏のオリオン」を早く観たい

2009年6月13日

楽しい

面白い映画がやってくる、太平洋戦争末期の日本帝国海軍潜水艦イー77とアメリカ海軍駆逐艦との死闘の話『真夏のオリオン』だ。原作は池上司著の「雷撃深度一九・五」だが、これの映画化のため、「終戦のローレライ」の著者福井晴敏さんが脚色したそうだ。

 潜水艦の映画は古くは「眼下の敵」、「Uボート」10年くらい前の「クリムゾンタイド」数年前の「U-571」それに「ローレライ」と面白いものが多い。耳と頭脳だけを頼りに敵と渡り合う、心理戦が見所だ。敵は同じ潜水艦だったり駆逐艦だ。
 乗組員は海軍中で最も勇敢な人達と観られていたそうだ。何しろ、身を守る装甲がほとんどなく、砲弾が1発でも当たれば轟沈してしまう、小舟が彼らの戦場であったのだ。勇猛で知られる空挺隊員ですら、潜水艦乗りとは喧嘩しなかったらしい。

 しかし、日本帝国海軍ではこれら潜水艦と駆逐艦が、正式には軍艦と認めて貰えなかったとは皮肉なものだ。艦首に『菊の御紋』を付けさせて貰えなかったのがその証拠だ。陸軍の歩兵が持つ『三十八式歩兵銃』にすら『御紋』がついていたのに、潜水艦と駆逐艦の艦首には『菊の御紋』は許されてなかった。

だんごパパ