「四段目」相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
四段目
『相棒劇場版』(2008)の東京ビッグシティマラソンと絶妙にリンクしていて、犯人を割り出した以外に米沢守が別れた妻をも見つけてしまった。しかし、その元妻知子が再婚して名前が変わっていた?などと最初からミステリアスな展開だが、翌日には完走できなかった知子が青酸化合物を服用して自殺していたと判明。死体を見ると、米沢の元妻とは似てはいるが別人であり、所轄の刑事相原(萩原聖人)の元妻だとわかった。
自殺ではないと断言する相原に同情してコンビを組んで裏で捜査を続ける米沢。時折、杉下右京と亀山薫が姿を見せるところも面白いし、何かとアドバイスをくれるのか、事件について知っているのか、想像ではあるけど、右京さんはある程度知っていたんじゃなかろうか。落語「四段目」のCDを貸し与えるなんてのもいいストーリー。
テーマとしては青少年防犯協会という警察の外郭団体において、警察キャリアから天下りした理事長(伊武雅刀)のセクハラ問題や税金の無駄遣いといった問題を前面に出している。無駄なパンフレット、無駄な天下り制度。さらには横領問題も飛び出してくるのです。
警視庁鑑識課はよっぽど暇なのか?米沢守は完全にフリーな立場で相原と行動をともにしていたし、『相棒』本編以上に警察の組織行動が蔑ろにされていた気もする。踊るシリーズのスピンオフに対抗したようにも思えるけど、やっぱり社会派ドラマの面を見せるこちらの方が面白いかなぁ・・・
印象に残るシーンはストリートミュージシャンのごとくギター片手に歌う米沢♪そんでもって、萩原聖人の声がどうしても『冬ソナ』のミニョン=チュンサンに思えてしょうがない・・・
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