「呼吸を合わせて」リミッツ・オブ・コントロール まげさんの映画レビュー(感想・評価)
呼吸を合わせて
ジャームッシュの“映画らしい映画”でした。
彼の映画ではストーリーは一側面でしかなく、その他の側面であるアングル、セリフ、呼吸、あるいは風景といったものにこそ本当の面白さがあります。
単純な『物語』としての映画ではなく、シーンの連続としての映画である点が、私はとても好きです。
本作はこの傾向が強く見られ、ストーリーとして面白さを見い出せない人も多いかも知れません。
そんな時には、主演のバンコレが日々の日課としている呼吸法に合わせて呼吸をしてみて下さい。
どこかに理由や価値、意義を求めていた頭から言葉が丁寧に除かれて、
あなたを夢の中に引き込んでくれるはずです。
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