「おもしろいのだが・・・」グリーン・ホーネット マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
おもしろいのだが・・・
セス・ローゲン演じるブリットの馬鹿さかげんにも笑えるが、そもそもLAギャングの黒幕であるチュドノフスキーのヌケ具合からして壊れた可笑しさがある。クリストフ・ヴァルツが、非情な一面を持ちつつスマートな身のこなしにコンプレックスを抱く悪玉を好演。
ブリットの相棒カトーは、日本人とも中国人ともとれる曖昧な設定。どちらの国にも気を遣う今の米政府のようだ。カトーという名は日本的な響きだが、ジェイ・チョウの人を食ったような目つきは日本人には見えない。生まれも上海と言っている。かと思えばジャパニズ居酒屋が出てきたり、ここでもいい加減な設定で何でもありだ。
武器も突拍子もないものばかりで、童心に戻って楽しむにはもってこいの映画ではある。
ただ紅一点のキャメロン・ディアスが色気不足。同じく荒唐無稽な「アイアンマン」で秘書を演じるグウィネス・パルトローのようなそこはかとなく漂う色気が感じられない。このまま色気を捨ててドタバタ・アクション女優の型にはまってしまわなければいいが・・・。
もうひとつ、3Dの必要性に疑問が残る。言い換えれば、3Dによるアトラクション要素がなかったら薄っぺらな内容で、3Dで誤魔化されたかな?という気分が残る。設定が幼稚そうでいながら逆にきっちりキメた「キック・アス」を観たあとだとなおさらだ。童心に戻って楽しみたいが、子供騙しでは100%ノリ切れない。
3D上映の400円の上乗せがなかったら★3つ。
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