「陳腐なサスペンス」彼が二度愛したS masakoさんの映画レビュー(感想・評価)
陳腐なサスペンス
まぁ最初から展開は読めます。だって明らかにヒュー・ジャックマン演じるワイアットの存在って怪しかったですから・・・。明らかに悪い奴って顔してんの。そしてワイアットは真面目なジョナサンに近づいていきます。
髪を七三に分けたド真面目な会計士・ジョナサンはユアン・マグレガーが演じているのですが、本当格好悪い。髪型一つでこんなにイメージ変わるのねー。びっくりです。
そして今までクソ真面目に生きてきたジョナサンは、一夜限りの情事を楽しむクラブにすぐにハマってしまいます。もうこのハマり方が、今までいかにも遊んだことありませんという感じなんですよ。もっと注意しなくちゃって心配になっちゃうぐらい。でも一度楽しさを覚えちゃったらやみつきになっちゃうんですかねぇ。そしてこの情事を何度も楽しむ前半はちょっとエロイです。
でも”S”に再会してからはそのエロさから一転。ジョナサンはこのクラブで出会った”S”とはいつものように一夜の情事を楽しむことができず、むしろ普通に会ってデートをしたいと願います。でもそれは彼にとって破滅の一歩?
そして仕掛けられた罠にはまっていくジョナサン・・・。
あーあ、気弱な会計士がやっぱりうまく騙されちゃってるよ、と思って観ていたのですが、ジョナサン、結構頭はよかったんですね。会計士だもんね。なんだ、意外とデキル男じゃん、と思ってしまいました。それだけの頭があったなら、罠に早く気づけよ、とも思ったりもしましたが、恋は盲目なんでしょうかねぇ。
ただジョナサンを罠に嵌めるために、あの会員制クラブの存在が必要だったのかどうかは疑問。ただエロイシーンを入れたかっただけ???あのクラブの存在が最後まで絡んできてくれたらもっと面白かったような気がします。
なんとなく物語的にはチープで、サスペンスものとしては弱い気がしますが、まぁそれなりには楽しめたかな。ただ面白かったのかどうかと聞かれると返事に困ったりもしますね。なんて答えれば良いのだ、これは。
前半と後半で展開がガラっと変わるところと、ユアンが変わっていく所はよかったです。ヒュー・ジャックマンは最初から最後までいかにも悪人、というか危険な男という感じでこれまたなかなかでした。
それはそうと、公園に置き去ったお金が気になります・・・。