「子供のときの夢が”映画の夢”になった」赤い風船 Gustav (グスタフ)さんの映画レビュー(感想・評価)
子供のときの夢が”映画の夢”になった
「素晴らしい風船旅行」「フィフィ大空をゆく」「白い馬」と作品数は少ないアルベール・ラモリス監督の代表作にして、映像詩の最も魅力的な作品。少年と風船の友情を、現実のパリの街並みを舞台にする、高度な撮影技術で創造した本物のファンタジー。美しいパリの風景が絵画の様に、どのショットにも収められている。自然な動きをする風船は、まるで生命を持った存在感で少年に寄り添う。ラストは、ラモリス監督の願いが込められた結末であり、唯一無二の世界観を見せてくれます。主題と表現が美しく細やかに溶け合う完成度の高さに感動しかない。
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