劇場公開日 2008年9月27日

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「なんだかなぁ。浅い」コドモのコドモ Chisaさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0なんだかなぁ。浅い

2016年2月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

難しい

小学校5年生の春菜。
学校の性教育の授業を受ける前、性への知識もないまま幼馴染のヒロユキと「くっつけっこ」という遊びをして、それが原因で妊娠してしまう。
姉の友人が中絶したのを目の当たりにした春菜は、自分は赤ちゃんを産もうと決意する。
しかし大人に知られると「大変なことになる」と思い、ひた隠しにする。

大人が、いかに子供と違う方向を見ているか。
大人が、いかに子供を理解していないか。

未成年、しかも小学生の出産というタブーに切り込んだ割にはすごくポップかつコミカルで、BGMも終始軽快、というのに個人的に違和感を禁じ得なかった。
え?そんなテンションでいいんすか?
それこそコドモが観たら「出産とかけっこうイケんじゃね?w」とか勘違いしそうですけど。

出産とは本来日常的なものであり、医師や専門家の立会いのもと厳粛に行うべき非日常なイベントとは限らない、という一つのメッセージなのかもしれないけれど、そんな重い主題を掲げている割には緊張感も重厚感も皆無でとにかく軽い!!
いらないカットも多い(たいして重要人物でもない校長が体育館で呆然とするシーンとか)。
何も伝わってこない、すっからかんという印象。

麻生久美子扮する新任教師は、先生としての前にそもそも人としてカス過ぎてギャグですか?
保護者たちから袋叩きにされるシーンも、いくらなんでももう少し何か言い返せるでしょう、とげんなり。

宮崎美子扮する春菜の母親も、姉が箪笥にしまってあったお金を盗んだときには「あんたたちのことは顔色でなんでもわかるのよ!」なんていきがっていたくせに、10ヶ月間も春菜の妊娠に気付かないなんてリアリティがなさすぎる。
あの生活環境で忙殺される意味がわからなかったからだと思う。
おじいちゃんちょっとボケてるけど付きっ切りで介護が必要なレベルじゃないし、畑が~って言ってるけど学芸会とかはちゃっかり来ているわけだし、何がそんなに大変なのか疑問。
物理的に時間がないわけじゃなくて、ただ見てない。
見てない自分自身にも気付いてない。
ただのおたんこなすだな。
嫌だああああこんな母親になりたくないいいいいい

センセーショナルな映画が観たい気分だったからこれを選んだけど、超少子化のいま観ると違和感しか残らない作品でした。

ってか春菜役の子の親、よく娘にこの役やらせたな。
台本とはいえ、私はなんか嫌だわ。。。

Chisa