「最大の敗因は主人公」2012 image_taroさんの映画レビュー(感想・評価)
最大の敗因は主人公
こういう大味な大作映画も全然嫌いじゃない。大味でもそれなりに映画的な楽しさを与えてくれるエメリッヒの作品は割と好きな方なんだが、こういう作品の鍵となるのは主人公を中心としたメインキャストの演技に真実味があるかというところで、これを欠いてしまうとどうにも観ていて乗れなくなってしまうのである。そう、この作品の最大の敗因は主役のジョン・キューザックにあると私は思う。彼の演技はただドタバタとしているようにしか見えず、感情面の表現を全く欠いており、一番いけないのはこんな状況の中を立ち回るのに必死さが全然感じられないこと。同じ監督の「デイ・アフター・トゥモロー」が良かったのは、デニス・クエイドやジェイク・ギレンホールといった主要キャストのパフォーマンスが上々で、ちゃんと感情移入できたからに他ならない。この辺は、役者の力量にもよるのかなと思うが。
コメントする