「母を恥じた昔を、今では心から後悔しています」さくらんぼ 母ときた道 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
母を恥じた昔を、今では心から後悔しています
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映画「さくらんぼ 母ときた道」
(張加貝(チャン・ジャーペイ)監督)から。
知的障害者が、子育てをする大変さを、
真っ正面から、私たちに伝えてくれる作品であった。
捨て子だった主人公が、知的障害者の母に拾われ、
まわりから、母親のことを「ウスノロ」と呼ばれても、
何も気にせず、幸せだった日々を、大人になって振り返り、
一所懸命に育ててくれた、知的障害者の母に対して、
その偉大さを実感しながら、
「母を恥じた昔を、今では心から後悔しています」と呟く。
しかし私は、急に降り出した雨の中を、母は娘のために、
自分は濡れながらも傘を持って迎えに行くシーン。
あれだけ嫌がっていたのに、なぜかそれを受け入れながら、
黙って、1つの傘に一緒に入るシーンが忘れられない。
大人にならずとも、知的障害者の母は、感じていたはずである。
作品中、何度も何度も、父親が娘に諭す台詞。
「母さんのお陰で、おまえはいるんだよ」
この2つの台詞だけで、何年経っても、思い出せる作品と言える。
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