「神をも騙す威信をもって」幻影師アイゼンハイム momogaria-noさんの映画レビュー(感想・評価)
神をも騙す威信をもって
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幼い頃アイゼンハイムは、自分の奇術の未熟さ故に、ソフィを失っていた。
それから彼は世界を転々とし、取り付かれたように、奇術の全てを学び尽くす。
十年以上たって、彼はウィーンの地に戻ってきた。
彼のイリュージョンは、美しくて、幻想的で、完璧な神の仕業に思えた。
誰も彼の奇術がインチキだという、根拠は見つけられなかった。
悪名高い、皇太子からソフィを奪還するため・・・
アイゼンハイムのリベンジの鐘が鳴るとき
警察、権力者、観客、関わる全ての人たちが、幻想の闇に包まれる。
ソフィを守るため、神をも騙す威信をもって・・・
・アイゼンハイムのイリュージョンの映像が美しく圧巻。
どこか、ほの暗い印象のアイゼンハイムは魅力的。
死者を蘇らせる力を身につける過程で、負の力も吸い込んだ為だろうか。
皇太子の息のかかった、ウール警部も躍起になって彼を追ったが
結局彼の術中にはまり、気づけば一番のファンになっていた。
見る人全てがウール警部のように釘付けになり、騙され、最後は微笑んでしまう。
そのトリックの果てには
悪を征して、取り戻した最愛の者との楽園が待っているのだから。
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