劇場公開日 2008年12月6日

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252 生存者あり : インタビュー

2008年12月1日更新

第2回目の今回は、新橋の崩落事故に巻き込まれ、伊藤英明が演じる祐司らとともに生還を目指す韓国人ホステス、キム・スミンを演じたMINJIのインタビューをお届けする。韓国でモデルとして活躍していたMINJIは、大学で日本語を学んでいたことから日本映画に興味をもち、役者を志すようになる。そして、その独特の存在感が本作の製作陣の目に留まり、本作での役者デビューが決定。さらに、監督、プロデューサーらの要望を受けて主題歌で歌手デビューも決まったシンデレラガールだ。そんな彼女が撮影エピソードを明かす。(取材・文:編集部)

第1回:伊藤英明&内野聖陽インタビューはこちら
第3回:水田伸生監督インタビューはこちら

第2回:MINJI インタビュー
「単身日本で頑張ってるという意味では、スミンも私も立場は同じ」

本作で女優&歌手デビューを果たすMINJI
本作で女優&歌手デビューを果たすMINJI

――映画初出演にして本作では重要な役を演じていますが、オファーがきたときの気持ちを教えてください。

「けっこう前から日本語を勉強していたので、いつかは日本に行きたいなという気持ちはあったんです。でもまさかこんな大きなチャンスがくるとは。この機会を逃しちゃうともう二度と来ない思って、迷わず引き受けました」

重傷を負う役で、肉体的にもハードな撮影をこなした
重傷を負う役で、肉体的にもハードな撮影をこなした

――銀座のホステスという役どころで、さらに劇中では傷を負い、肉体的にも精神的にも大変だったと思いますが、演じていて一番つらかったシーンや役作りはどのように行いましたか?

「役作りというほど特別なことはしなかったんです。韓国から単身日本に来て毎日頑張って生きてる、という意味ではスミンも私も立場が同じですから。つらかったシーンとしては、電車が斜めになって落ちそうになるところですね。何回も撮り直したので、肘に傷ができてしまいました」

――伊藤英明さん演じる祐司と、その娘しおりという親子の愛が心を打つところでもあります。そばにいていかがでしたか? 伊藤さんや、聴覚障害があっても懸命に生きようとするしおりを演じた大森絢音ちゃんとの共演は?

「娘のしおりを思って泣き叫ぶシーンを演じる伊藤さんを見て、本当にすごいと思いました。こういう人を俳優っていうんだろうなって。でも普段はすごく面白い人なんですよ。けっこう少年っぽいところがあるというか(笑)。絢音ちゃんについては、完成した映画を見て、その演技力に驚きました。一緒のシーンはそれほどなかったんですが、彼女はとても素晴らしい女優だと思います。素顔の絢音ちゃんも本当に可愛い子で、泊まりの撮影のときは一緒にお風呂に入ったりして、家族のように過ごしていたんですよ」

時にぶつかり合い、時に支え合いながら生還を目指す
時にぶつかり合い、時に支え合いながら生還を目指す

――新橋駅で一緒に生還を目指す、重村役の山田孝之さんや藤井役の木村祐一さんの印象は?

「山田君は見た目は重村そのもので、笑っていても怒ってるような感じがしていたので、はじめのうちは話しかけにくかったんです。でも打ち解けてくると、伊藤さんと同じくらい面白い人だと思いました。木村さんはすごく優しい人ですね。撮影の合間に炊き出しで美味しい鶏鍋を作ってくれたんですよ」

――映画に出演して、災害が起こったときに命懸けで救出活動を行うハイパーレスキュー隊について、あらためて感じたことはありますか?

「人の命を救う重要な仕事をしているのに、あまり一般には知られてない仕事なんですよね。実際に作業していてもそんなに目立たないし。だから多くの人にレスキュー隊について知ってほしいですね」

今後の彼女の活躍に注目
今後の彼女の活躍に注目

――映画に出演して、自然災害に備えて何か対策をすべきだと感じましたか?

「『252/生存者あり』を見るべきだと思います(笑)。皆さん“2・5・2”のメッセージを覚えてください!」

――主題歌「LOVE ALIVE」も担当されていますが、どういう経緯で抜擢されたのですか? また、今後も女優・歌手として日本で活動するご予定は?

「歌はまったくの未経験だったんですが、映画関係者の人に歌を聴いてもらう機会があって、そこで主題歌を歌うチャンスをいただいたんです。今後に関しても、日本をベースに活動していきたいと思っています」

――最後にメッセージをお願いします

「『252/生存者あり』は、すごい迫力とスケール感で自然災害の恐ろしさを描いていますが、家族や仲間との絆を感じられる映画になっているので、見ていていろんな気持ちになれると思います。泣いたり笑ったりしながら、愛を感じてもらえればなと思います」

インタビュー4 ~第3回:「パニック映画だが、人間ドラマを」水田伸生監督 インタビュー
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