「人と人とが「一緒に生きる」とは」カールじいさんの空飛ぶ家 macaronさんの映画レビュー(感想・評価)
人と人とが「一緒に生きる」とは
予告がすばらしかったので、
正直、期待はずれに終わることも想定しての観賞でした
が
まったくそんな心配は必要なし!
カールと妻であるエリーの出会い~別れまでの
追憶シーンはとってもすばらしかったですが、
その追憶シーンを共有しての、
カールの新しい冒険がとてもせつなく鮮やかで、勇気をもらいました。
失った哀しみを背負った時、
カールはふたりの思い出を形のまま守ろうするけれど、
けれどそんなときこそ
「新しい冒険」に出る必要がある。
それは過去を忘れる、ということではなく
残してもらったものを糧に、「新しい道を生きていく」ということ。
人と人とのつながりは
カタチではないのだと改めて気付かされたすばらしい作品でした。
この映画、悪役への批判をよく耳にしますが、
人から信じてもらうことができず、歪んでしまった彼も、
とってもいいキャラクターだったと私は思います
むしろ、ただ「嫌なヤツ」ではなく
哀しい過去を背負った彼の存在が、
物語に深みを与えているように思いました。
同時上映の「晴れときどきくもり」
もかわいらしい中にとっても深い作品で、とても好きです!
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