劇場公開日 2009年12月5日

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「ちょっと理性的すぎるかな」カールじいさんの空飛ぶ家 浮遊きびなごさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ちょっと理性的すぎるかな

2009年12月18日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

ウーム、ドラマ部分はピクサー作品らしく感動的で良く出来てるし、楽しめるんだけど……。

ピクサー作品の一番良い所って大人も子供も楽しめる所だと思う。けれど今回は大人向けに寄り過ぎてると思うんですよ。テーマを語る事に目が行き過ぎてる。
『トイストーリー』の個性豊かなキャラの数々、
『WALL/E』の素敵な宇宙遊泳シーン、
『レミーのおいしいレストラン』の目まぐるしいキッチンチェイス、
エトセトラ、エトセトラ。
頭で考えるより先に「面白い! すごい!」とストレートに感じる部分、スクリーンの外が一切見えなくなる瞬間、そんな要素が本作にはイマイチ欠けてるように思える。
理性で作ってる、というか。

前半のサイレントパートなんて号泣必至の見事な出来だし、「本当の幸せは、目に見える所には無い」というメッセージを感じさせる展開にも感動した。だが……。

人間が主人公という点も不利だったかも。
非人間キャラなら気にならない荒唐無稽な展開に若干の違和感を感じたのも事実だ。

欠点ばかり挙げたが、それでも最終的な印象は観る価値アリ、限りなくA-に近いB+。ま、つまりは贅沢言ってるだけって事で。
3Dで観てたら評価も上がったかも。

浮遊きびなご