「盲目は人間の本性を炙り出す。」ブラインドネス だいすけさんの映画レビュー(感想・評価)
盲目は人間の本性を炙り出す。
クリックして本文を読む
日本人男性から突如始まった「白の病」と呼ばれる失明。
突然、目の前が真っ白になり何も見えなくなるという原因不明の病気は、急速に広がって行きます。
旧精神病院の建物に隔離された感染者達は、ろくな設備もなく衛生状態も最悪な状況の中で、次第に「人間の本性」をむき出しにしていきます。
突然、目が見えなくなってしまった人々のパニックを描いただけの映画ではありません。どちらかというと、その先にあるもの・・・を描いた作品だと思います。
中盤から後半にかけては、目を背けたくなるような場面も出てきます。でも、人類の全てが失明してしまって無政府状態になってしまったら・・・。
全くあり得ない話では無いんじゃないか?と思えるところが怖いですね。
何故か唯一目が見える女性と行動を共にした人々には、人種や立場を超えた連帯感が生まれます。これが作品中の唯一の救いです。
突然に始まった「白の病」は、突然に終わりを迎えます。
その後の希望を感じさせるラストの余韻が何とも言えない作品です。
コメントする